大嶋家は炎、命、宝、港の4兄弟である。港(関西高等学校 1年)は末っ子である。その港が日本ジュニアの優勝トロフィーを大嶋家にもたらした。これまで2歳上の3男・宝(関西高等学校 3年)が2018年に日本ジュニア男子12-14歳の部で2位に入ったのが最高位だった。これは家に帰ったら「自慢出来ます」と笑顔を浮かべた。してやったりだ。前日、予選落ちをしてしまった宝に電話したときは「明日、がんばれよ」と励まされた。その宝にはホールアウト後に早速、優勝の報告をした。素直に「よかった」と喜んでくれた。
優勝争いは小林大河(西武台千葉高等学校 3年)とのデッドヒートだった。2番ホールで港がボギーをたたい
て、小林に並ばれ、前半をタイのまま後半を迎えた。10番ホールで港がバーディを獲って「流れに乗れたのが大きい」と振り返った。その後はお互いにバーディを獲る展開で、一歩も譲らない。結局、港が1打リードのまま最終ホールを迎え、パーで逃げ切った。「苦しくて、やっと終われる」と静かに優勝の味をかみしめた。
目標は「松山英樹選手のように世界で活躍出来る選手になりたい」と、さらに上を見据える。
松山も高校3年生の時にこのタイトルを手にしている。当時は同い年の石川遼がすでにプロに転向して活躍をしていた。松山も高校卒業後はすぐにプロ入りする選択肢もあったが、「自分には自分の道がある。アマチュアのままでも伸ばせることが出来る」と東北福祉大学へ進んだ。その後の活躍はいうまでもない。大嶋港も自分の道をしっかりと見据えて、世界に大きく羽ばたいてもらいたい。
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