中国ジュニアの優勝で本大会への出場権を掴んだ藤安真凛。日本ジュニア選手権には初出場となる。前日の練習ラウンドが東京ゴルフ倶楽部での初プレーでもあった。その練習ラウンド。「ショットもパットも上手くいかなくて、今日もスタート前は不安だらけでした。でも、いざスタートしてみると、不思議なくらい調子がよかった。ショットもパットも満点を100とすれば70点ぐらいの内容で、自分の思うようなプレーが80%はできたかな…」
ちょっと気持ちが揺れたのは雨足が強くなり、グリーンに水が浮く状態になって中断したときだった。このとき、藤安は4バーディ・2ボギーの2アンダーパーで12番ホールを迎えたところだった。「ボ
ギーで中断? なんだか気持ち悪いというか、穏やかではいられませんでした」
再開までのおよそ20分間が貴重だった。藤安は、待機場所で顔を合わせた友人とつかの間のおしゃべりを楽しんだという。「そしたら、中断直前のボギーでちょっと沈んでいた気持ちはどこかにいって、切り替わって続行プレーに入れました」
直前のボギーが尾を引くことなく、そこから難しいコンディションになった残り6ホールを全てパーとして2アンダーパーのままでのホールアウトとなった。第1日を終えたところで12―14歳の部でアンダーパーをマークしたのは2選手だけ。藤安は、1打差でトップに立っていた。
「こうなると順位を気にしそうですけど、それよりも、せっかくの日本ジュニアだから、そこでプレーできることを楽しみたいです」
激しかった雨は、初出場の重圧も押し流し、気持ちのあり様も大きく切り替えてくれたようだ。
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