首位タイで第2日のラウンドをスタートした幸田彩里が、ホールインワンを決めた。インからのスタートで11番パー4をバーディにする幸先の良い第2日となったが、14番パー3ではホールインワンを記録した。196ヤードと距離の長いパー3で、幸田が手にしたクラブは5W。打ち出されたボールは、ピンに向かい、手前でバウンドすると静かに転がってカップに消えていった。ところが、肝心の幸田はカップインの瞬間を見届けていなかった。
「いいショットが打てたという手応えはありました。だから、打ち終わってティーを拾っているうちにカップインしてしまっていたようなんです。同伴競技者に“入ったんじゃないの”といわれて、あわて
て距離計測器をつかってボールを探しましたが、グリーン上には見当たらなかったので、“本当に入ったのかも…”と、ちょっとドキドキしながらグリーンにいき、カップをのぞき込んだら、本当に入っていました。生涯初のホールインワンの瞬間を見逃してしまいました」
アウトにターンして5番パー3でもバーディを奪い、この段階で通算6アンダーパーにまでスコアをのばしたのだが、8、9番と上がり2ホールを連続ボギーにして、2位タイにとどまることになった。8番はショットミス、9番は3パットだった。
さて、ホールインワンと上がり2ホールの連続ボギーは、幸田にとってどんな価値として位置づけられるのだろう。
「ホールインワンは見損なってしまいましたし、連続ボギーは仕方がないと思える状況でもあったので、どちらも“まあ、そんなものか”という感じで、感動もダメージも、あまりありません。どちらかといえば、気持ちはフラットなままですね」
本当の感動は、優勝したときにこそ味わえるものなのだろう。
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