今年の日本女子アマには“プロ予備軍”が大量に出場している。沖縄出身の島袋ひなも、そのひとりである。これまで3回のテスト挑戦で跳ね返されてきた。「今年こそ合格したい」と願う島袋は、思い切って環境をかえた。
沖縄から拠点を栃木県に移したのが、それである。そして中嶋常幸アカデミーの門をくぐった。さらに中嶋ゆかりの東松苑GCをホームコースにして練習を続けてきた。
今回が3度目の日本女子アマ出場だ。昨年はプロテストと日程がかぶって出場できなかった。2年ぶりの大会。出場するにあたっては中嶋から「今の状態なら大丈夫。いつも通りのゴルフでいいから、普通にやってこい!」と送り出されたという。
第1日は71とまずまずのスタートだったが、第2日はスコアをまとめきれずに74とやや後退した。「第2打でグリーン奥まで突っ込んでしまい、難しいシチュエーションにしてしまったのが原因です」ということで、その反省から、第3日はできるだけピンの手前から次の1打を打つように心掛けました」。ショット、パットともに第2日までとほとんど変わりはなかった。それでいて、スコアを大きく伸ばせたのは、このコースマネジメントがあったからだ。
「ミスなく、淡々とゴルフができました。中嶋さんに言われた“普通にやってこい”というのは、こういうゴルフのことだったんだな…って、納得しました。最終日も淡々とプレーを続けてノーボギーで回りたい。意気込みすぎずに普通にゴルフをする。今日みたいに穏やかな気持ちでゴルフをしたいですね」
環境を替えて新天地で積んできた経験値は、本人が感じているよりも島袋の中で大きく育っていたようだ。
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