楽天家を自認する仲村果乃であっても、初の最終日最終組でのプレーとなると、さすがに平常心ではいられない。スタートホールでいきなり3パットのボギーを叩いてしまった。でも、焦りはない。逆に先にボギーを打ったことで気持ちを落ち着かせていた。
「最終日に弱いという自分本来の姿が出て、“これならいつも通りのゴルフができそう”と思いました」
2番からの7ホールはパーにまとめていた。その間に寺岡が9アンダーパーにまでスコアを伸ばしていたので仲村は2打差を追う格好になった。
「さすがに、このままでは突き放されそうだと思って、もっとピンを狙って攻めのゴルフに切り替えようとしたんですが…」
その結果が9番のボギーだった。その後も、思いが空回りしてひたすらパーを並べるゴルフになってしまった。
「私は、最終日に弱いんです」と仲村。2度目のプロテストも最終日を2オーバーにして、このぶんだけ合格ラインに届かなかったという苦い経験がある。今大会も最終日は2オーバーパー。「さすがに楽観的な私も、ちょっと考えさせられました。寺岡さんのようにアプローチショットやパットに磨きをかけて、攻めるところ、守るところにメリハリのあるゴルフに仕上げていかないと厳しいですよね」
敗戦から知る自分のマイナスポイント。高校1年生から吉川なよ子に師事してゴルフの腕を磨いてきた。本大会後は、日本女子オープンの予選会に挑戦し、さらに大きなステージを経験しながらプロテスト(二次からの挑戦)に臨む予定でいる。「日本女子アマの2位は、ちょっとだけ自信になりそうです。プラス材料と考えていいですよね」。やっぱり楽天的に結果をとらえていた。
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