最終日最終組でのプレーだった幸田彩里は、なかなかエンジンがかからなかった。「目標は60台で優勝争いにからんでいくことだったのですが…。自分のゴルフにまとまりがなく、いっぱいいっぱいになってしまいました」と肩を落とした。11番のバーディで最終日のスコアをイーブンに戻すところまでは、まだ夢があったが、そこからの寺岡の快進撃には、ついていけなかった。寺岡の背中が、どんどん遠くになり、結局7打差の3位タイでのホールアウトとなった。
現在早大の3年生。「もっと練習して、来年も出場(今年3位タイで来年の大会への出場権がある)できるので、もう一度(優勝に向かって)挑戦します」
気落ちの幸田と対照
的だったのは、もう一人の3位タイになった長尾だった。最終組の7組前でのプレーで2、3番の連続バーディの後も4バーディ・1ボギーと着実にスコアを伸ばし、最終日のベストスコアの67をマークしての3位タイ浮上であった。
今大会が日本女子アマ初出場。4日間競技もはじめての経験だった。「ドライバーでできるだけ飛ばしてグリーンに近い距離からピンを狙っていくのが自分スタイルのゴルフです」。平均飛距離は250~260㍎という飛ばし屋である。最終日は、怖いもの知らずの長尾流ゴルフが、ぴったりとはまった結果であったようだ。2005年2月生まれの17歳。166㌢の恵まれた体から確かに強烈な弾道のショットを打ち出す。来年の本大会では、もっと大きな注目を集めるであろう大型選手だ。
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