予選の2ラウンドは、午前スタート組と午後スタート組に大別される。それを各日に入れ替わって公平さを保つのがトーナメントの形態だ。本大会では、午前組の1番スタートが朝7時。午後組の1番スタートは、11時30分である。午前と午後の風の違い、グリーンの状態など微妙な違いはあるけれど、どの選手権、トーナメントでも、この方法を採用している。第1ラウンドで午前のアウトからのスタートだった選手が、第2ラウンドでは、午後のインからのスタートになる。
首位を走っている前田光史郎も午後スタート。その前田の1組後ろに、古川龍之介がいた。この二人は、同じ日本大学4年生でゴルフ部のキャプテンが古川、副キャプテンが前
田という関係である。だから、古川がホールアウトして、スコアカード提出所に来るやいなや「前田は、どうだった?」と聞きまわっていた。「仲がいいんですよ」と言う古川に「親友だって言ってたよ」と言うと「あ、それは嬉しい」とニヤッと笑った。「いや、日大ゴルフ部の僕たちにすぐ上の先輩に、素晴らしい人がいましたからね。ゴルフだけでなく人柄もリスペクトしている3人(桂川有人、木村太一、清水大成」)がいますからね。」と言っていた。
その古川のプレーを振り返ってもらう。「いや、驚かないでくださいよ(笑い)。前半のインコースでは、1イーグル、3バーディの31だったんです。ですがー、後半のアウトコースでは、バーディなしのボギーが2つで38。トータル69なんです」
まるで別人のようなゲームの流れだ。その原因は「前半は、ショット、パットともに気持ちよくできていたんですね。12番、パー5のイーグルも、ティショットを左バンカーに入れて、そこから215ヤードを4番アイアンで、グリーン手前のエッジ。それを沈めてのイーグルでした。昨日も、この15番で、イーグル獲ったんです。そのときは3番ウッド、3番ウッドとつないでエッジから1パットで沈めてのイーグル」だった。
ところが後半に入って、明らかに自分のペースが崩れたという。ひとつの原因は、暑さだった。猛暑である。「暑さで、集中力が途切れちゃった場面がありまして、そこで悪い流れになりました。2番でボギー。そのあと3、4番でバーディチャンスを逃して、切り替えられなかったんですね。また6番でもボギーで」巻き返しができなかったという。
首位の前田とは2打差。まだまだ勝負は、36ホール残っている。この二人の競い合いも見逃せない。
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