昨年の中国女子ジュニア、中国女子アマで優勝し、特別承認選手として本大会に出場してきたカオ シンユーが6バーディ・3ボギーの68でラウンド、第1日をトップタイ発進した。
上海育ちのカオは16歳。この9月から高校に進む。日本ジュニア選手権には2019年大会で12―14歳の部以来2度目の出場となる。前回は2日間でコースを去っていったが、今大会では雪辱の思いを強く抱いての来日だった。実は、これが今年初めての競技会出場だという。コロナ禍で上海から出られず、自宅周辺でほとんどの時間を過ごさざるを得なかったのだ。その分、練習には力を注いだとも言った。
得意なクラブは50度のウェッジ。100ヤード
以内の距離でチャンスを作り、バーディを奪う。その攻撃パターンを強化してきたのだそうだ。合わせてアイアンのスイング、ショット精度を高めることも練習テーマに挙げていた。9歳からゴルフをはじめ、同年齢の選手たちと競い合ってきた。父親のカオ ホーキンさんにつきそわれてアメリカ人のコーチ、韓国人のコーチに学び、頭角を現していった。ホーキンさんは、当時を振り返って、こんなことをいっている。
「コーチングを受けるときは、私も一緒にレッスンを聞いて、あとで娘が理解できないようなことは、追加説明するようにしました。だから、娘よりも私の方が熱心にコーチのいうことを詳しく聞き、しっかり理解するようにつとめました」
そんなこともあってカオは「父親に教えてもらっていたという思いの方が強いです」と語った。
中国では女子ツアーも盛んで、世界から女子プロが挑戦している。カオはまだ明確な未来図は描いていないというが、いずれはプロになり、堪能な英語力を生かしてUSLPGAツアーに挑戦することも視野に入れている。
本大会第1日は、インからのスタートでボギー・バーディ・ボギー・バーディと落ち着かないプレーだったが、16番パー3でティーショットをピン近くに乗せる(バーディ)と、後半のアウトは、正確なショットでチャンスを作り出し、2、6、8番とパットを決めていった。最終ホールとなった9番をボギーにしたのは惜しまれるが、堂々の首位タイ発進ではあった。
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