首位で堂西亜希子と近賀博子が首位タイで第1ラウンドを終えた本選手権。しかし、3打差に11人がひしめいており、優勝争いは混迷を極めそうだ。
首位と1打差3位タイにつけたのは、塩田美樹子と田中のどか。
2013年と2017年に続く本選手権3勝目を狙う塩田は、「今日はパットが良かった」とラウンドを振り返ってくれた。「もともと、このコースはグリーンが勝負だと思っていたので、30パット以内に抑えられたことが崩れなかった要因かなと思います。パーを拾う展開が今日の目標だったので、狙い通りのゴルフが出来た、上出来だと思います」
すでに2勝を挙げている塩田にとって、日本女子ミッドアマとは何か聞いて
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みた。
「1年の集大成だし、1年だけじゃなくて私自身これだけ大きなタイトルを取ることができて、ゴルフ人生が大きく変わったので本当に大事な大会です」明日、首位を追いかけ逆転での3勝目を狙う塩田。「今日は耐えるゴルフが出来ていました。明日はもっと難しくなってくると思うので、良かったことは忘れて、ゼロからプレーしたいと思います」
田中のどかにもこの日のゴルフを振り返ってもらった。
「今日はバーディチャンスを逃し続けた1日だったと思います。でも、ラインも難しいし、もっとバーディを取れた気もするけど、取れない気もします…」
現在24歳で来月に25歳を迎える田中は、念願の本選手権初出場で好スタート。この結果にはいくつか要因があるようだ。「雰囲気が良くて楽しく回れています。緊張すると力が入ってしまうので、気を引き締めて、いい目標にして練習してきたので良かったと思います」3年前の日本女子学生ゴルフ選手権に当時日本大学の4年生として出場し、第1ラウンドを首位でスタートするなど優勝争いを繰り広げた。好スタートは、その時の経験も活きたという。「もともと大舞台では緊張しやすいんですけど、日本学生に出てからは楽しんだ方が、スコアが出るというように思えるようになりました」一方で、日本女子学生優勝を逃した悔しさは、今も忘れていない。そんな中で再び日本タイトルをつかむチャンスが来た。「優勝争いを考えると絶対緊張するし、ミスしたら凹んだりもするんですけど、ちょっとミスしてもあきらめない気持ちで最後までやりたいなと思っています」あきらめない心、それが田中のどかの初出場初優勝の鍵を握る。
首位と2打差の単独5位は、嬉野由。1バーディ・3ボギーの2オーバーパー、我慢のゴルフが光った。10番ホールからスタートした嬉野の折り返し、いきなりミラクルが起きた。
「今日は前半あまりショットが良くなく、パットもまあまあという感じで、もう少し伸ばしたかったなみたいな感じだったんですけど、後半出だしの1番ホールで奥からのアプローチが強く入ってしまってミスしてしまったんですけど、川口さんのボールに当たってそのままカップインしました。当たっていなかったら、グリーンに出るくらいのミスだったので、そこから雰囲気がかなり良くなっていい流れになりました」
同伴プレーヤーの川口啓子のボールにアプローチのボールが当たりカップインという、まさにミラクルショット。さぞ、その場は湧いたことだろう。
実は嬉野と川口には縁がある。「実は、私が川口さんの娘さんと交流があって、川口さんの娘さんが早稲田、私が慶応だったので早慶戦とかで縁があったんです。それで去年の女子ミッドアマでも一緒に回らせていただいていたので、今日も仲良く楽しく出来ました」場の雰囲気もあってか、ミラクルバーディのあとはボギーフリー。耐えながらパーを確実に拾い、後半は1アンダーパー。満足の1日だったようだ。「明日もアンダー出たら最高だな」そう言う嬉野。ミラクルバーディもあったが、その後耐え抜いてノーボギーで終えたことは大きい。この粘りとラックが明日、最高の結果につながるかもしれない。
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