地の利を活かして前半の9ホールを1アンダーパーで折り返した西下裕美。後半はダブルボギーに、トリプルボギーもある苦しい内容となったが、それでも首位と4打差は、逆転優勝の可能性をまだまだ残している。
小野ゴルフ倶楽部所属の西下は、プレッシャーを感じながらも最後まで諦めないプレーを展開した。ホームコースだからこその利点はもちろんあるが、知っているからこその難しさもある。そんな西下が面白いことを話していた。
「距離的なことで言えば短いと感じる人も多いと思うんです。でも、短いからこその難しさが小野ゴルフ倶楽部にはあるんです」。今回は5,860ヤードのパー72で行われており、ティーが前に出されているホールもある。ただ、それゆえにドライバーを持てないこともあると西下。「飛ばせば有利という設定ではなく、ドライバーを持つと一番狭いところに打たなければならなかったり、突き抜けることもあるんです。頭を使うゴルフが必要で、それを皆さんが、難しいと言いながらも楽しんでくれているのが嬉しくて、ここの所属であることを誇りに思っています」。
「距離が短くなったことで難度が高まる」。コースが持つポテンシャルの高さを感じさせられる言葉だが、こういうコースを攻略するにはゴルフ偏差値の高さが必要になる。要は真の実力者でなければ、コースを制することはできない。その点で、要所を押さえている西下に有利な部分があることは間違いない。
ホームでの逆転優勝を成し遂げることができるのか。大きな期待を背負い、ひたすらにコースと対峙する。
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