所属倶楽部ということで大きな期待と声援を受け、第2ラウンドのスタートティーに立った西下裕美。3打差逆転を狙った第2ラウンドの前半は1アンダーパー35と会心のラウンド。ハーフターンの時点で暫定のトップに立っていた。が、不運にも競技は中止となってしまい、プレーせずして負けるという悔しい結末となった。
「本当にまわりたかったですね。今日はやるしかないと思っていました。倶楽部の支配人や理事長、プレジデントまで遠方からいらっしゃってくれていたので、絶対にカップを私がもらいたいという一心で頑張っていたので、本当に無我夢中でした」。
昨晩は頭のどこかにコースがあり、寝ているように寝られないような
状況だったと言う。この日はスタートからショットが好調で、前半もバーディチャンスにいくつかついていた。ただ、ホールロケーションがかなり難しかったこともあり、チャンスについた短いパットをなかなか決めきれずに、今日は我慢を強いられる日かと感じていた。そしてむかえた8番ホールのパー3でチップイン・バーディを奪う。横からの大きくスライスするラインが見事に入ったことで「今日はイケる」と言う気持ちになった。
流れは完全に西下に向いていただけに、最後までラウンドしたかったと言う思いから涙が溢れた。
単に、自分が勝ちたかっただけではない。倶楽部の方々をはじめとする多くの方々の応援があり、この場所に来られたと言う感謝の気持ちを抱きコースに立っていたからこそ、天候には逆らえないと分かっていながらも悔しさが溢れた。
西下は応援してくれた方々に申し訳ないと口にするが、感謝の気持ちはそのプレーから十分に伝わったに違いない。
いつの日か、この悔しさを晴らすべくリベンジを果たしてもらいたい。
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