日本大学1年生の山本瑠奈が、日本女子学生ゴルフ選手権第2ラウンドで、6バーディ・2ボギーの68でホールアウト。通算5アンダーパーで5位タイから首位タイへ浮上した。
この日の好スコアの要因はパッティングだ。
「昨日はグリーンをあまり読むことができなかったんですけど、今日はラインをしっかり読めてチャンスをしっかり取ることができました」最終9番ホールのティーショットの前に、雷雲接近のため中断のサイレンが鳴り、1時間46分の中断を余儀なくされた。約2時間の中断に集中力を維持することも難しいはずだが、再開後の9番ホールを見事バーディで締めて首位タイで、明日の最終ラウンドを迎えることとなった。
これについて山本は、「特に集中力を保つために何かをしたというわけではないんですが……」という事だが、何もしていなかったとしても、再開後のパー3ホールでバーディを奪うその集中力は見事というしかない。
「少しでも差を詰めて明日最終組でまわりたい。」
そう思ってスタートしていった山本。まさに有言実行。見事目標設定した最終組で、最終ラウンドをプレーすることになった。
首位の高木美咲が同組でスコアを落としても、あくまで自分のペース、自分のゴルフを貫いたことが目標を達成できた要因だろう。まわりに左右されないその精神力は、彼女の強みと言えるだろう。
ゴルフの調子については「すごくいいというわけではない」ということだが、7月に行ったトレーニングや練習の成果もあり、日本女子学生で戦う準備は出来ている。
自身のストロングポイントは飛距離。ドライバーショットの平均飛距離は250~260ヤードだそうだが、この日の3番(パー5)では見事に2オン。イーグルとはいかなかったものの余裕でバーディを奪っていた。周りの選手がウッドやユーティリティを使う中で、山本はミドルアイアンを使うということもよくあるそうで、この飛距離は他の選手が真似できない大きな武器になるに違いない。
首位タイで迎える最終ラウンド。優勝への意気込みを聞いたところ、「スコアを気にせず自分のゴルフをして結果優勝出来れば」と山本本人は冷静を貫いている。
昨年は同じ日本大学1年生の小暮千広が優勝杯を掲げたのに続き、日本大学1年の山本が、飛距離と精神力を武器に、混戦模様の優勝争いを制し、学生日本一の称号を手に入れることができるのか、注目したい。
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