あと一歩届かなかった。自身最後の日本女子学生ゴルフ選手権で優勝を目指した東北福祉大学4年の園田結莉亜が、5バーディ・3ボギーの70、通算4アンダーパーでフィニッシュ。先に通算5アンダーパーでホールアウトしていた坂下一葉に1及ばず2位タイに終わり、惜しくも有終の美を飾ることは出来なかった。
「3つのボギーの1つは仕方ないですが、残り2つはもったいないボギーだったと思うので悔しいですね」スタートホールでティーショットをバンカーに入れ、セカンドショットもバンカー、いきなりのピンチを迎えたが、ピンそばに寄せナイスパーセーブ。その後3番ホールでバーディを奪い、勢いに乗るかと思われた。しかし、5番ホ
ールでボギーを叩いてしまい、結果的にはこのボギーが流れを止めてしまった。
各選手スコアが伸び悩む難しいコースセッティング、ホールロケーションとなった最終ラウンドだが、それは園田にとっても例外ではなかった。「今日のセッティングは、私のゴルフ的にバーディも獲れるけど、ボギーも出てしまうようなセッティングでした。バーディを取れるホールとパーで耐えるホールがハッキリしていたと思います」。
ゴルフに“たられば”はありえない話だが、1つでもボギーを減らすことができればと、悔やまれるところだ。とはいえ、最後の本選手権を終えての感想を聞くと、「ショットもパットも良くなくて3日間グダグダなゴルフでしたけど、今日3日間で1番いいスコアだったので良かったのかなと思います」悔しさよりもあるかもしれないが納得の結果だったのだろう。「両親からも学生最後の試合だから楽しんできてねと言われていましたし、組み合わせも良くて楽しくラウンドすることができました。」最後の日本女子学生を終えたホールアウト後の表情は満面の笑顔だった。
大学4年間、練習をすれば強くなるが練習しない者はどんどん置いてかれる、そんな厳しい状況下にいても、同期にも恵まれみんなで切磋琢磨しながら練習に励み、充実した生活を過ごしてきた。最後に優勝こそならなかったが、大きく成長した4年間だったに違いない。
これで大学ゴルフも一区切りとなるわけだが、今後はプロゴルファーを目指していく。
理想のゴルファー像はイ・ボミ。ジュニアの頃からの憧れの存在だ。
「イ・ボミさんのように誰からも愛されるようなプロゴルファーになりたいです。ショートゲームやアプローチがすごく上手で、飛距離がない私にとって憧れでした。飛ばしたいという気持ちはありましたけど、ボミさんを見て飛距離が無くても活躍できる、自分は飛距離ではなくパターやアプローチ、100ヤード以内で勝負する、そういうプレースタイルを目指すようになりました」
プロテストに合格することは簡単ではないが、大学4年間で学んだことを存分に発揮し、プロへの第一歩をつかんでほしい。
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