2023年度(第29回)日本グランドシニアゴルフ選手権は10日、広島県東広島市の広島カンツリー倶楽部・八本松コース(6,272ヤード・パー72)で第2ラウンドを行った。曇りのち雨と天候が変化していく厳しいコンディションの中で行われた最終ラウンド。1アンダーパーの単独首位でスタートした紀村勝也(岡山霞橋)は1バーディ・1ボギーで迎えた8番(パー5)でよもやのトリプルボギーを喫してしまう。紀村は、続く9番もボギーとし前半で4つスコアを落として後続に逆転を許してしまう。
スコアを落とした紀村に変わって優勝争いをリードしたのは、2打差4位タイにつけていた村川米蔵(八代)。前半を1ボギーで凌いだ村川は、9番を終えて通算2オーバーパーとし、紀村に1打リードを奪う。このまま村川が逃げ切るかと思われた後半だが、目まぐるしく順位が入れ替わる大熱戦となった。紀村が10番ボギーのあとに12番(パー5)、14番でバーディを奪取。一方の村川が11番から連続ボギーで紀村が村川を逆転。村川は13番でバウンスバックを決めて紀村に追いつくも、14番で紀村が再びバーディを決めてリードを奪う。15番(パー5)では紀村がダブルボギーを叩き、村川が逆転と1ホールごとに首位がかわる接戦。
勝負の分かれ目は、村川が1打リードして迎えた16番。村川がこのホールで痛恨のボギーを叩いたのに対して、紀村が起死回生のバーディを決め、首位に返り咲くと、最終18番は両者ボギーでホールアウト。紀村が4バーディ・4ボギー・1ダブルボギー・1トリプルボギーの77、村川が1バーディ・5ボギーの76でこの日のラウンドを終え、通算4オーバーパーとした紀村が村川を1打差で振り切り、本選手権嬉しい初戴冠を果たした。村川は通算5オーバーパーで優勝にはあと一歩届かなかったものの、前週の日本ミッドシニアゴルフ選手権3位タイに続いての入賞。さらに1打差の通算6オーバーパーで佐藤憲一(大分)が7位タイから3位に順位を上げて、今大会を終えた。
なお、JGA創立100周年を迎える2024年大会は、11月7日から8日の2日間、埼玉県の嵐山カントリークラブでの開催が決定している。
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