R&Aの規則教育プログラムの中で、レフェリー、競技運営者を対象としたLevel3セミナーが3月11日~12日に東京ゴルフクラブで開催された。このLevel3の参加者は2023年規則版のR&A Level2テストに合格した方を対象としており、セミナーの前にさらにLevel 3テストに合格することが要求されます。「このLevel3では規則のことは説明しません。すでに規則を知っているレフェリーや運営者が、実際的なレフェリー技術、最新の競技運営の方法を学ぶのです。」と今回のセミナーを企画したR&A規則部のアシスタント・ディレクターであるJin-Woo Kim氏はセミナーの冒頭で言っています。
このLevel 3セミナーを誘致したJGA規則委員会の鈴木淳委員長は「Level3セミナーはこれまでR&Aが主催し英国ですべて英語で開催されており、英語を母国語としない日本人にとっては参加することが難しかったのですが、JInさんのどこの国でも母国語で開催できるようにしたいとの提案があり今回実現しました。」と日本国内では2016年以来のLevel 3を開催できたことを喜びました。講師はJin氏の他、JGAのS級のレフェリーである4名が務めました。
セミナーの内容は、実際の規則紛議のビデオを見ながらのディスカッション、どのようにマーキングするのか考えるグループセッション、プレーの計測の練習、コース上でのレフェリー・ロールプレーなどより実戦的な知識、技術を習得するためのものが中心で、2日間、約16時間の講義が行われました。
開催にはアクセス、宿泊やコース実習をする場所などさまざまな要件を満たす必要があり、また季節的に天候が変わりやすい時期の開催となるため、開催場所が協議されましたが、鈴木委員長から「JGA創立100周年の年に、日本オープンを開催する東京ゴルフ倶楽部にみなさんに集まっていただくのはどうか」との発案があり、歴史ある東京ゴルフ倶楽部の全面的なご協力のもとに開催することができました。特にセミナー初日はコースが休場日ということもあり、グリーン、バンカーが配置された広い練習場で十分なコース実習を行うことができました。
参加者はJGAのレフェリー、地区ゴルフ連盟の委員、JLPGA, JPGAのプロレフェリーだけでなく、Level 1、Level 2を受講してきたゴルファーの方など全国から41名の方が参加しました。JGAの市村規則統括部長は「レフェリーの技術や、競技運営の方法は規則改定に伴い日々変わっていくので、プレーヤーが最新の規則のもとでフェアにゲームができるよう常に最新の運営方法を学ぶ必要があります。そのためにもこのセミナーを日本で開催できたことは各競技団体の発展につながるはずです」と日本開催の意義について述べています。
最後にJin氏から「この2日間でみなさんが学んだことを是非周りのゴルファー、運営関係者、友達に話して下さい。そうすれば必ず日本のゴルフ競技の発展に役立つことでしょう。英国に行かずに、みなさんの国で、母国語でLevel 3を開催するというのは私達にとっても新しい挑戦です。今回、日本ではそれができることが分かりました。すでに鈴木委員長から来年の開催もお願いされています。スケジュールが合えば、また日本に戻ってくるでしょう」と閉会の挨拶がありました。
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