公益財団法人日本ゴルフ協会(JGA)ナショナル強化委員会は12月19日、都内で「2024年度JGAナショナルチーム慰労会」を開催しました。本会には、今年1年国内外の試合で日本代表として奮闘したメンバーをはじめ、ガレス・ジョーンズヘッドコーチをはじめとする強化スタッフ、当協会の競技者育成強化事業を支えていただいているスポンサーの皆様にご出席いただき、今年1年のJGAナショナルチームの活動を振り返りました。
慰労会は、池谷正成会長の開会の挨拶に続き、女子メンバー、男子メンバーの順番で記念メダルが授与されました。女子チームを代表して挨拶にたった橋本美月は、「関西地区強化指定選手から2021年にナショナルチームメンバー入りをしました。それ以来、国際競技での経験、海外選手との交流は私にとって素晴らしい思い出ですし、誇りになっています。ナショナルチームでは、ゴルフはもちろんのこと人として学ぶことができる機会も多かったです。この経験をこれからの自分の人生で最大限に活かして夢に向かって頑張っていきたいと思います。ナショナルチームの活動の中で出会えた人たちは、自分にとってかけがえのないものです。ありがとうございました」と、ナショナルチームを通じて得た経験をこれからのゴルフ人生に活かしていくことを誓いました。
また、男子メンバーの山下勝将は「ナショナルチームで出場した国際競技を通じて、自分とは異なる価値観を知ることができました。海外選手の練習方法や精神的タフさなど、ゴルフの向き合い方を目の当たりにすることができ、自分の練習方法にも新たな視点を得ることができたと思います。また、英語圏での試合に出場することで、自分のコミュニケーション能力も向上できたかと思います。そのような経験の集大成として臨んだノムラカップでは、優勝を目標にしていましたが2位という悔しい結果に終わりました。それでも、ジョーンズヘッドコーチ、ビショップコーチ、小林選手、本選手という素晴らしいメンバーとともに日本代表としてプレーできたことを誇りに思います。ナショナルチームの活動で、自分が大きく成長できたと思います。これらの学びを活かして、さらなる高みを目指して努力していきます」と、次のステージに向けて強い思いを語りました。
JGAナショナルチームを率いるガレス・ジョーンズヘッドコーチは「メンバー一人ひとりのことを誇りに思うととともに、彼らの未来の幸運を祈っています。ナショナルチームで過ごした時間がすべての選手にとって生涯忘れることのないものであったことを祈っています。ゴルフは人生を映し出す素晴らしいスポーツです。努力しても負けることもあれば、その逆もあり、必ずしも公平ではありません。フェアではありませんが、それをどう受け止めるかはあなた達自身です。メンタルコーチは、感謝の心で生きる大切さを常に説いてくれています。与えられた機会に感謝し、結果に関わらず、旅路を楽しんでください」とメンバーに語りかけるとともに来シーズンプロとして活動する選手たちに、「成功への完璧な設計図や計画表は存在しません。私はゆっくりとした成長を好みます。人としてもプレーヤーとしても成熟する時間を自分に与えてください。焦る必要はありません。ナショナルチームの卒業生でもある古江彩佳選手は、今年のエビアン選手権でメジャーチャンピオンになりました。ナショナルチーム時代は4番手で世界アマに出場することができませんでした。それでも古江選手は自分の順番が来るまで待つことを知っていました。そして今、真の世界的プレーヤーになりました。オリンピックを立った0.1ポイントの差で逃しましたが、そこで落ち込むことなく自分の努力でメジャーチャンピオンになった彼女の歩みは、みなさんにとって素晴らしいメッセージだと思います」と、古江選手の活躍を引き合いに出して、エールを送りました。
続いて、ジョーンズヘッドコーチは、「今年で日本のナショナルチームヘッドコーチに就任して10年目を迎えます。私のプロコーチ人生の3分の1、私の子供の人生の半分以上の時間です。その間、私は日本ゴルフ発展に献身を惜しむことなく全力で取り組んできました。2015年10月1日にコーチに就任して以来、これまで100%の力を注ぎ続けてきましたし、目標達成のために今後も必要な限り全力を尽くしていきます。私がこの役目を担っている限り、エリートゴルファーが成長するためだけでなく、一般のゴルファーの方も含む多くの方がこの育成強化プロジェクトの旅の一部であると感じられるような環境の整備に尽くしていくことを約束します。日本は世界のゴルフの強豪国の1つになれる可能性を秘めています。そのためには世界基準の施設が必要です。強い気持ちだけでは成し遂げられません。私は、この育成強化プロジェクトがエリートゴルフの分野だけでなく、地域コミュニティに開かれたものへと発展し、あらゆる人々を巻き込みながら、人々がアクティブに年令を重ねていけるような日本国のリーダーになれると信じています。同じ志を持った情熱的なサポーターやスポンサー、恩返しをしたいと考えている若手プロゴルファーとともに世代を超えて続くような地域コミュニティープロジェクトに発展させていきたいと思います。そして、楽しいスポーツとしてゴルフを日本全国に広げていきたいと思っています。私は、いま53歳です。夢や希望を語る時期は終わりました。今こそ、行動が必要です。次世代の選手やコーチのために基盤や土台を築くべく、プロジェクトを力強く進めるつもりです。これが育成強化事業の残すべきレガシーだと思います」と、これからの日本ゴルフの発展に向けたビジョンと強い思いを伝えてくれました。
最後に「2024年ナショナルチームメンバーに幸運を祈ります。感謝の気持を持ち、自分自身に忠実であり正直であり、敬意を持って行動して下さい。これらを守れば、素晴らしい人生を送り、素晴らしい人たちと繋がれると思います。幸運を祈っています。JKG」と、2024年JGAナショナルチームメンバーに言葉を送り、慰労会は閉会しました。
2024年JGAナショナルチームの活動は、本会をもってすべて終了いたしました。JGA創立100周年となるこの1年の皆様のご支援に感謝申し上げます。JGAナショナルチームは2025年も世界への飛躍を誓い活動を続けてまいりますので、皆様のご声援をお願いいたします。
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