2007年度(第17回)日本シニアオープンゴルフ選手権競技の開催に先立ち、会場のくまもと中央カントリークラブにディフェンディングチャンピオンの中嶋常幸選手を招いて、メディア・デーを開催した。メディア・デーは、報道各社と前年優勝選手が、視察プレーと記者会見をおこなうもので、本選手権競技では、初の開催となる。
メディア・デーには、地元熊本県を中心とするメディア15社・22名が参加。本選手権開催を前に、準備が進められているくまもと中央カントリークラブをプレーした。
視察プレーに続いて行った記者会見は、大会3連覇を狙う中嶋常幸選手が時にウィットに富んだコメントで会場を沸かせる和やかな雰囲気となった。
「コースは、シニアオープン開催を控え、着々と準備を進めている印象。自分や室田淳選手らレギュラーツアーでも戦っている選手にとっては、トータルヤーデージが少し短いと感じた」とコースの印象を語ると、セッティングを担当する野村惇競技委員長が「確かに、最近のクラブの技術開発によってシニア選手の飛距離は伸びている。でも、日本オープンのように、距離が長く厳しいセッティングだけでは、ギャラリーに喜んで頂く試合展開にはなりにくい。シニアオープンでは、是非ギャラリーのたくさんの拍手が生まれるプレーを見せてもらえるようなセッティングを考えている。中嶋選手をはじめ、出場選手にはグリーンのコンパクションと早さでギャフンと言わせたい」とやり返す場面も。
「優勝スコアは、通算10アンダーパーくらいと思う。キーホールをあげることは難しいが、優勝争いをしていれば、最終ラウンドの後半9ホールは全てが重要。最終ラウンドまでに、パー3でいかにスコアを守るか、パー5でいかにスコアを伸ばせるか。自分は大会3連覇がかかっているが、その準備はしっかりとしたい。ライバルも数多くいるけれど、尾崎直道選手がチャンピオンズツアー参戦中のため、シニアオープンを欠場するのは、優勝に向けて一つの好材料かな」と中嶋選手特有の冗談を飛ばすと、会場は笑いに包まれた。
男子ツアーの人気低迷が続く中、シニアオープンは往年の名プレーヤーが続々と参戦して、盛り上がりを見せている。「シニアツアーには、たくさんのギャラリーが足を運んでくれるようになってきている。ミスをしてもギャラリーとコミュニケーションが取れるシニアならではの人間的な懐の深さや、ギャラリーに対しての感謝の気持ちが新たなファンを生んでいるのだろう」レギュラーツアーだけでなく、シニアツアーをも牽引している中嶋選手の言葉が印象的なメディア・デーとなった。
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