4月26日(月)、神奈川県横浜市の横浜カントリークラブで「2021年度(第76回)全米女子オープンゴルフ選手権予選」が開催された。
アマチュア45名・プロ63名の合計108名が出場し、36ホール・ストロークプレーで本戦出場資格5名の枠を争った本予選。快晴ながら時折コースを吹き抜ける強風の影響でスコアメイクに苦しむ選手が多い中、仲西菜摘と川満陽香理の2名が通算146ストロークの2オーバーパーにスコアをまとめて首位タイ通過、2打差の3位で三宅百佳の本選出場が決定。残り2枠は、通算149ストローク・5オーバーパーの勝みなみ、築山栗子、アマチュアの小暮千広の3名によるプレーオフに持ち込まれ、2ホール目に築山がボギーを喫し、パーをセーブした勝と小暮に決まった。
なお、2021年度(第76回)全米女子オープンゴルフ選手権本選は、6月3日から6日の4日間、アメリカ・カリフォルニア州のオリンピッククラブ(レイクコース)で開催される。
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首位タイ通過を決めた仲西と川満は、ともに喜びを爆発させた。第1ラウンドを西コースでプレーした仲西は、出だしの10番で「会心だった」という下り傾斜の15メートルのパットを決めてバーディ発進。その後は、「スコアや自分の順位を考えないで、とりあえず1ホール1ホール頑張っていこう」と、目の前の1ストローク、1ホールに集中して2オーバーパーでトップタイ通過を決めた。全米女子オープンは、「渋野日向子選手が優勝した試合ですよね?そういうイメージ」と、夢の舞台への出場が現実になっても実感が湧いていないような素振りだったが、「アメリカに行けるのは、嬉しい」と表情を緩ませた。
一方の川満は、前週のステップ・アップ・ツアーで優勝を果たし好調なまま本予選を迎えたのかと思いきや「今日は、先週優勝したときと比べると、調子が狂ってしまって」と苦笑い。第1ラウンドでプレーした東コースの7番で15メートルをねじ込むなど2バーディを奪ったが、「それもラッキーという感じでした」と、自分のプレーには満足できない内容だった。ともすればスコアを落としかねない中で、川満を救ったのはキャディを務めた夫の存在。「気楽にできてよかったです。調子が悪くても大丈夫、大丈夫と行ってくれて、それでなんとか乗り切れました」と、全幅の信頼を寄せるパートナーに感謝しきり。全米女子オープンは、「一生に一度は出たかったので、楽しみ。通用しない自分を再確認することになる旅になるかと思いますが、それでもやってみたかった。本選まで時間があるので、準備して全力で挑んでみたい」と、夢を現実にした実感にひたりつつも、自分の具体的なイメージを抱いて、本選に臨む気持ちを残した。
三宅百佳は、第1・第2ラウンドをともに2オーバーパー。通算4オーバーパーにまとめて3位で本選出場の権利を手中にした。「今日は、第1ラウンドから風が強くて、ホールロケーションも厳しい位置だった。でも、ショットの落とし場所を明確にして出来たかな」と手堅くまとめた36ホールのプレーを総括する。じつは、三宅は全米女子オープン予選に出場するのも初めてだったという。「先輩の新武瑠衣プロに誘われて」と、自分の経験値を上げるための予選会出場が本選に繋がり「信じられなくて、びっくりしています」と、驚きを隠せない。「全米女子オープン…全然想像がつきませんが、めちゃくちゃワクワクしています」と目を輝かせていた。
プレーオフの末に本選への切符を手にした勝みなみとアマチュアの小暮千広。黄金世代を代表する選手の一人でもある勝は、本選出場の喜びはあったが、「6時40分のスタートで1日がすごく長く感じました」と苦笑い。前回、勝が全米女子オープンに出場したときには、予選落ちに終わった苦い経験が残るが、「目標の最低ラインは予選通過。上位に行けば行くほど良いプレーを見ることができるので、上位に行っていろんな選手のいいプレーを見て、勉強したいなという気持ちがある」と、捲土重来を期して、本選に臨む意気込みを語った。本予選から唯一人アマチュアで本選出場を決めた小暮は、「信じられません」と驚きを隠せない。それも「自分にとっては夢の舞台よりも上にあるのが全米女子オープン。すごいプロが出る試合」というイメージだと言うのだから、今回の結果に驚くのも腑に落ちる。プレーオフで勝ち残りを決めた瞬間は、「無意識だった」というガッツポーズをみせて喜びを爆発させた小暮。山下未有夢、西郷真央らプラチナ世代に続く若手選手の活躍が顕著な女子プロゴルフ界。今年高校3年生となった小暮も「プロゴルファーになりたい」と卒業後の進路は心に決めている。自分と同世代の選手たちは経験できない「夢の舞台の上」という全米女子オープンで、小暮が受ける刺激や経験は、きっとこの先の夢の実現の糧になるだろう。
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