本対抗戦2度目の出場となる出利葉太一郎と芹澤慈眼の九州チームの2人がともに2アンダーパーをマークしてチーム戦首位発進の原動力となった。
先にスタートした出利葉は、4番(323ヤード・パー4)でティーショットをグリーン手前の花道に運びバーディを先行させる。しかし、「セカンドショット…アイアンでいろんなミスが出た」とパーオンを逃し続け1パットのパーで凌ぐ我慢のゴルフが続く。その忍耐が実を結んだのが最終18番。残り100ヤードをウェッジで20センチにつけるスーパーショットでバーディフィニッシュ。この日は2バーディ・ノーボギーと辛抱強いプレーが光る1日となった。「最低でもアンダーパーでは終わりたかっ た。悔しさは残るけれど、最低限の目標は達成できました」と疲れと安堵が入り交じった表情で語る出利葉だった。
一方の芹澤は、出入りの激しいゴルフになった。1番(パー5)でバーディを逃し「今日は厳しい1日になるかもしれない」と勢いに乗り損ねた芹澤は、4、5番で連続ボギーを喫してしまい、その不安が的中してしまう。しかし、6番で7メートルの打ち出しがフックでホール周りがスライスのスネークラインを読み切ってバウンスバッグで嫌な流れを断ち切ると、7番では3パットの危険もある距離をパーで凌いでみせた。8番はボギーとして前半は2オーバーパーとしてしまったが、「ショットが良くなかった」とこぼす前半を最低限のミスで終えた我慢が後半の好スコアに繋がる。10番で1.5メートルを沈めると、12番は2メートル、14番の210ヤードのパー3も5番アイアンのティーショットを4メートルにつけて「ラインを読みきった」と自信を持ったバーディパットを見事に沈める。16番(パー5)もアプローチを寄せた芹澤は、後半だけで4つのバーディを積み重ねて、5バーディ・3ボギーの70で出利葉とともに個人戦トップタイに並ぶ好スコアをマークした。芹澤は昨年の対抗戦の個人戦2位を「あの時の悔しさは忘れていません」と、今年こそは個人戦優勝で国際競技派遣の資格をもぎ取るつもりだ。もちろん、芹澤が悲願の個人優勝を果たせば、九州チームの2度の戴冠も現実味を帯びてくる。「自分の個人戦でのリベンジがチームの優勝につながれば」そう話す芹澤の涼しげな目に、熱い気持ちが隠されている。
本対抗戦初めての出場となる井戸川純平は、3オーバーパーに終わり残念ながら不採用スコアに終わった。「チーム戦もほとんど経験がありません」という井戸川は、さすがに第1ラウンドは緊張のためか得意とするドライバーショットが不調。「ティーショットでアドバンテージを取る自分のプレーが出来なかった」と悔しさを噛み殺す。この日は、4番でチップイン・イーグルを決めたかと思えば、13番でトリプロボギーを喫するなど、スコアメイクに苦しんだが、「自分のプレーでチームメイトに迷惑をかけたりするので、気が抜けない」と最後まで集中を切らさずに必死のプレーを見せた。「第2ラウンドは69を目標にする」と意気込む井戸川の明日のプレーに、その責任感がつながることを期待したい。
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