Championship Reports競技報告
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第1ラウンドを4オーバーパーで終え、65位タイグループに名を連ねていた小窪都斗と中村駈。ともに初出場の2人が第2ラウンドでホールインワンを決めて、後半のラウンド進出を決めた。
11時50分に1番ホールからこの日のプレーを開始した小窪は、前半を1バーディ・1ボギーのパープレーで終え、10番でボギーと苦しい流れの中、必死にスコアを守ってきた。迎えた13番。163ヤードのパー3で手にしたのは8番アイアン。「打ち下ろしで実測は155ヤード。左からの風に乗せるイメージで、手応えは完璧だった」ティーショットはピンを刺し、40センチ手前でワンバウンドして、そのままホールに消えた。「狙い通りのショットでした。このホールで流れが作れたと思う」と、その後はスコアカード通りのプレーでこの日1イーグル・1バーディ・2ボギーの69でホールアウト。ホールロケーションが難しく各選手がスコアメイクに苦しむ中、1つスコアを伸ばした小窪は通算3オーバーパーで24位タイに順位を上げて、本選手権初出場で後半のラウンド進出を決めた。
「日本アマチュアゴルフ選手権は、コースセッティングが難しいし、他の大会とは一味違うのを実感しています」という初々しさと、「このホールインワンを活かしてバーディをたくさん獲って上位に追いつくように頑張りたい。トップ10を目指したい」と意気込む強い視線が印象に残った。緊張の中で大胆に。小窪の挑戦は後2日続く。
一方の中村は、12時30分に10番ホールをティーオフして第2ラウンドのプレーに入った。11番で幸先よくバーディを決めた中村は、その後8ホールをパーで凌ぎ前半で1つスコアを伸ばした。後半は、1番ボギーもバウンスバックを決めてスコアを守る中村。「廣野ゴルフ倶楽部は難しいと聞いていましたが、グリーンのアンジュレーションもあるし、日本アマでは7,200ヤードでパー70のセッティング。ラフも長いし、ガードバンカーの配置も難しい」と語る日本を代表するコースで必死のプレーを続けてきた中村に生涯忘れられない瞬間が訪れたのは、5番ホール。176ヤードのパー3で手にした7番アイアンのティーショットは、「方向は完璧でしたが、ちょっと噛み気味でした。ピン奥に乗せるイメージが、スピンがほどけてピン手前から転がって……」と本人はグリーン奥に外れたかもしれないと感じたという。しかし、グリーンに上がり「もしかしたら……」と覗き込んだホールにボールがしっかりと収まっていた。「人生で初めてのホールインワン。それが日本アマで出来るなんて。一生記憶に残ります」と驚きと興奮を隠せない。小窪とともに中村も通算2オーバーパーの18位タイで本選手権初出場で後半のラウンド進出を決めた。「廣野に来る前、調子は悪くなかったけれど、難しいコースということはわかっていたし、日本アマのレベルが高いこともわかっていました。自分の今の実力で現実的な目標は後半のラウンドに進出することと思っていました」と語る中村。見事にその目標を達成して迎える残り2日間は、「この廣野ゴルフ倶楽部でオーバーパーを打たないのは難しいと思います。でも、スコアを落とさないことを目標にしたい」と自身初のホールインワンに浮かれること無く、現前の事実を冷静に見つめて謙虚な気持ちでプレーを続けていくつもりだ。
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