Championship Reports競技報告

パットが冴えた西山陽斗がプレーオフ4ホール目で優勝を決める

報告:M.Ideshima 写真:Y.Watanabe / K.Kinoshita

西山陽斗(四国学院大香川西高校2年)が酒井遼也(ルネサンス高校3年)との4ホールにも及ぶプレーオフを制して初の日本タイトルを手にした。

トップと2打差でむかえた第2ラウンド。短縮競技になったことで、とにかくスコアを伸ばすことしかないと考えていた。ただ、気合十分で臨んだはずが前半はなかなかゴルフが噛み合わなかった。スタートホールをボギーとして、続く2番ホールでバウンスバックするものの、3番ホールでまたもボギーが先行してしまう。それでも得意のアイアンショットとアプローチで我慢しながら徐々に自分のペースに持ち込んでいった。

圧巻だったのが後半だ。13番ホールでバーディを奪い首位に並ぶと15番ホールもバーディとして抜け出した。17番ホールで同組の久常優樹(作陽学園高校2年)がバーディを奪ったことでトップタイでむかえた最終18番ホールでは、互いに2オンに成功。久常がバーディパットを外したのに対して、西山は約5メートルをジャストタッチでねじ込みガッツポーズ。単独首位でホールアウトした。

第2ラウンドはスタート時間が早かったものの、この組から優勝者が出るだろうと周囲も予想してこともあり、ホールアウト後は「おめでとう」と仲間から声をかけられた。そんな状況で西山本人も少し気持ちが緩んでいたと言う。

ただ、後続の酒井が同じ通算8アンダーパーでホールアウトしたことを知らされて、慌てて練習場に向かい気持ちを立て直したと振り返る。

「(ホールアウトした段階で)2打差くらいあったので、少し気を抜いていたんですが、やばいやばいって思って、慌てて準備をしました。プレーオフは、流石に1ホール目は緊張しましたが、今年の四国ジュニアで勝った時にプレーオフを経験していたので、自信を持っていつものようにプレーすることができました」。

プレーオフは1ホール目と2ホール目は互いにパーで引き分けた。迎えた3ホール目で、西山はグリーン奥目から10メートル以上のバーディパットを捩じ込みガッツポーズ。

「距離は長かったんですが、ちょっと(ラインが)見えたというか、雰囲気はあったので、打ったらジャストタッチで入ってくれて、『よし!』思いました。その瞬間は(勝ったかなと)揺らぎましたが、相手も流石に決めてきたので、自分に鞭を入れて気持ちを入れ直しました」。

長めのバーディパットを入れてガッツポーズ。一瞬でも気持ちが緩むと悪い流れに陥ってしまいがちだが、そうさせなかった点にメンタル面での強さを感じる。プレーオフ4ホール目もティーショット、セカンドショットと完璧に近い内容で、きっちりバーディチャンスにつけて、最後はそれを決め切った。

北海道出身で、高校は香川県にある四国学院大香川西高校を選択。親元を離れてゴルフに没頭できる環境に身を置いている西山だが、ゴルフの技術はもちろんのこと、人間力にも磨きをかけている。初の日本タイトル奪取を機にどのように成長していくのか。これからの活躍に期待が高まるプレーオフでの戦いぶりだった。

?evid=10800593803317136009

競技メニュー

  • ハンディキャップインデックス査定システム J-sysとは
  • JGA個人会員募集
  • 世界アマチュアゴルフランキング
  • JGA主催オープン競技ロゴダウンロード
  • クリーンなスポーツを守るアンチ・ドーピング JADA
  • アスリートの盗撮・写真・動画の悪用、悪質なSNS投稿は卑劣な行動です。
  • JOCオリンピック選手強化寄付プログラム
  • 日本ゴルフサミット会議
  • 経済構造実態調査