Championship Reports競技報告
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プレーオフで負けたものの、玉山勇三に悔いはなかった。これまで関西シニアまでしか進めず、今回が初めての日本シニア出場だった。それがまさかの優勝争いに加われるとは、思いもしなかった。
首位と4打差でスタートした玉山は、前半はパープレーで首位の水上との差は縮まらなかった。ハーフターンしたあとも10番でボギーを叩き、5打差に広がった。しかし、そこから進撃が始まった。11番から4連続バーディで一気に1打差に詰め寄ると、さらに17番では「乗ったらいい」と軽い気持ちで5番ユーティリティで打ったセカンドショットが、ピンについてバーディを奪い、ついに水上をとらえた。最終18番はお互いにパーで、プレーオフに突入。
しかし、優勝争いができるとは思っていなかった玉山に緊張感はなかった。3打目は残り100ヤードでサンドウェッジではギリギリの距離だったので、ピッチングウェッジで軽めに打った。ボールは先に3打目を打っていた水上の内側につけた。ただ、水上はそのバーディパットを沈め、玉山は次のパットを入れるしかなかった。ボールは無情にもカップの手前で切れた。
それでも2位に不満はない。「来年こそは」と話を向けると「いやいや、そんなレベルの選手ではないです」と煙に巻く。「泣きそうです」とは、悔しくてではなく、うれしさで、である。「水上さん、黒川さんみたいな選手と回れて、うれしかったです。優勝とか考えていなかった」という。だが、これを自信に変えて「来年こそは」と思える日が来るかも知れない。
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