Championship Reports競技報告
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水上晃男は、17番で玉山勇三がバーディを獲って、通算5アンダーパーで並ばれた。しかし、彼はスコアを勘違いしていて、「1打負けている」と思い込んでいた。最終18番ホールはパー5。「バーディを獲らなければ」とティーショットを強振した。しかし、2打目地点に行ったとき、今一度スコアを見直して自分の勘違いに気がついた。「1打負けている」が「並んでいる」とわかって、気が楽になった。2打目はピンまで240ヤード、しかしグリーン左手前に池があり、右手前の木も邪魔になる状況で無理に2オンを狙いにいったら、大けがをしかねない状況だった。それが無理に狙わなくてもいいとわかり、2打目はレイアップ。3打目はサンドウェッジでフルスウィングする距離だったので、バックスピンで球が戻ってくるリスクを考えて、大きめのクラブで軽めに打った。ところが思ったよりアゲンストの風で、ピン手前10メートルくらいにショート。3パットもあり得る状況だったが、ここはうまく距離感を合わせて2パットのパーで終えた。結果的には、このパッティングがプレーオフの勝敗に大きく影響した。
玉山とのプレーオフ1ホール目。水上はレギュレーションのプレーの時と同じように、1打目、2打目を打って、3打目もほぼ同じ距離だった。今度はピン右手前約7メートルにつけた。距離はあったものの、ラインは54ホール目のファーストパットと同じだった。前回はやや打ち切れずに、右に切れたが、今度は強めに打った。結果、ボールは見事にカップインした。ほぼ同じ距離を残していた玉山に先にプレッシャーをかけた。玉山はバーディパットを外し、決着がついた。
大会史上2人目の3連覇を達成した。「これを逃すともうできない」と思っていた。水上は現在57歳。毎年55歳の選手がシニア入りしてくるため、1度逃せばどんどん厳しくなる。
そのため「勝てるときに勝っておきたい」と必勝態勢だった。それだけに3連覇達成に喜びもひとしおだ。「来年はもっと厳しくなる。しっかり鍛えて、返り討ちにするくらいの気持ちで」と4連覇に挑むことになる。
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