Championship Reports競技報告
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「今日は本当に、本当に苦しかったです。だからめちゃくちゃ嬉しいです!」
最終18番ホールを迎えた時点で、山本純子(よみうりCC)は2位以下に1ストロークリードしていた。実際は前の組のスコアがわからなかったため、自分がトップかどうかの認識は定かではなかったが、それでも優勝争いを演じてきた目の前の平林治子(都留CC)を1打リードしていることだけはわかっていた。最悪でもパーで上がる。これだけを考えていた。
2015年に日本女子ミッドアマチュアゴルフ選手権を制したときは最終組ではなく、「まさか自分が?」と言う感じの逆転優勝だった。この日も首位の平林を2打差で追いかける立場だったが、最終組で目の前の相手と優勝を競う展開は自身初めてだったかもと振り返る。
山本のゴルフにおける信条はとにかくボギーを打たないようにすること。周りのゴルフは気にせずに、自分のプレーに集中してコースと対峙するスタイルだ。ただ、この日ばかりは目の前の相手のプレーが目に入った。
「見てはいけないんですが、それでもやっぱり見ちゃいましたね。一人で勝手にドキドキしていました。(笑)普段はあまり緊張するタイプではないんですが、今回は今までで一番緊張したかもしれないですね」
今まで感じたことのない緊張感の中で、最後の最後で自分のゴルフのモットーである「ボギーを打たないゴルフ」をやり切ることができた。
今年がシニアデビューになるわけだが、まず目標にしていた関西シニアは惨敗に終わった。ここ最近は試合で優勝争いに加わることができずにいた山本だが、その原因を自身は年齢的なことだろうと考えている。女子ミッドなど、確かに若手の台頭が著しい。そこで対等に渡り合うには、何かが足りないと感じ始めていたのも事実。ただ、人は上手くいかない時に年齢のせいにしがち。山本もまたそうだったが、今回の優勝は再び自信を取り戻す大きなきっかけになるかもしれない。
次なる目標は来年の関西シニアだと断言するが、この勝利をきっかけに女子ミッドでももう一花咲かせてもらいたい。
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