Championship Reports競技報告

宇津宗三は関東ミッドシニアの雪辱を晴らして日本タイトル獲得に笑顔

「歳1ラウンドの貯金が大きかったですね」

そう話すのは第30回日本ミッドシニアゴルフ選手権のチャンピオンに輝いた宇津宗三(水戸グリーンCC)だ。

第2ラウンドは降雨の影響によるコースコンディション悪化のため、やむなく中止が決定。第1ラウンドで唯一人アンダーパーをマークして単独首位に立っていた宇津が、そのまま優勝杯を手にすることになった。

朝の段階ではそれほど雨足も強くなく、順調に第一組からスタートしていたが徐々に雨量は多くなり、宇津らの最終組がハーフターンに差し掛かるあたりからかなり強い雨が降り始めた。12時49分に中断が決定。天候の回復を待つことになったが、選手らの思いも虚しく13時50分に中止が決まった。

宇津にとっては、前半でスコアを5つ落としていたため、幸運の雨とも言える一面はあるものの、やはり煮え切らない部分がるのも本音だ。ただ、雨の予報は週頭から出ていたため、それを予測してか、していなかったかは別として、第1ラウンドで好スコアを叩き出せたのは、宇津の作戦勝ちとも言える。

強雨に見舞われた門司ゴルフ倶楽部。残念ながら第2ラウンドは中止となり18ホールに競技短縮となった

また、今週の宇津には勝ちを引き寄せる幸運も重なっていた。関東から九州へ移動してきた日は当初は練習ラウンドの予定はしていなかった。ただ、コースに着くと午後からでもスループレーなら回れるとのことで急遽練習ラウンドを行った。翌日の火曜日と合わせて2ラウンドができたことは、難しい門司ゴルフ倶楽部と対峙するのに様々な面で役立ったことは間違いない。

宇津は9月末に行われた関東ミッドシニアゴルフ選手権でプレーオフの末に敗れている。ゴルフがとにかく好きで、仲間と和気藹々とできることを心から楽しんでいる宇津にとって、試合での勝ち負けは二の次だが、それでもやはり負けるのは悔しいもの。今回はリベンジというわけではないが、その時に味わえなかった美酒を味わえることになり、心の底から今回の優勝を喜んでいた。

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