Championship Reports競技報告
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関東グランドシニアゴルフ選手権を連覇した実力は伊達じゃない。
首位を2打差で追う田村敏明が、3バーディ・2ボギーの71をマーク。2日間通して全選手中唯一アンダーパー、さらにエージシュートを達成する見事なプレーを見せて通算5オーバーパーで2位に7打差をつける圧勝劇で逆転優勝を飾った。
前日は強風に悩まされパッティングも入らず、不安を残してスタートした最終ラウンドだったが、この日はショットも安定、パットも良しと前日とは全く別人のゴルフ、いや、普段通りのゴルフができたと言った方がいいだろう。
田村にとっては、プレーし慣れた嵐山カントリークラブが本選手権の舞台であったことも大きかった。「昨日と比べると若干の風だったし考えながらできました。ピンをオーバーすることは絶対ダメ、手前手前を意識してやっていました」。
他の選手が、皆オーバーパーと苦しんだ本選手権セッティングにも、「昨日は風に翻弄されたけど、そんなに嵐山カントリークラブで悪いスコアは出ないんですよね」とどこ吹く風。コースとの相性、地の利ということはもちろんあるのだろうが、それ以上に言葉ひとつひとつに自信がにじみ出ていた。
優勝を手繰り寄せるポイントとなったキーホールは、スタートの1番ホールと次の2番ホール。1番は問題なくパーオンに成功するものの、ファーストパットがピン横1メートルについてしまい難しいスライスラインのパーパットが残った。それでもこれを決めきりパーセーブすると、続く2番(パー3)ではティーショットでグリーンを捉えられず、アプローチもピンの上につけてしまい2ホール連続のピンチ。ここもパットをねじ込み、流れに乗った。終わってみれば圧勝のゴルフだったが、ゴルフとは流れが大事なスポーツだ。“たら、れば”はないが、この2ホールを連続ボギーとしてしまっていたら、この優勝はなかったかもしれない。
田村は意識していないと話していたが、本選手権優勝で2017年日本ミッドシニアゴルフ選手権に続く、2つ目の日本タイトル戴冠を達成。これにはさすがに「素直に嬉しい」の一言。最後に今後の目標について聞いてみたとこと、いかにもグランドシニアらしい答えが返ってきた。
「もちろん、勝ということも狙っているけど、この年齢になると怪我しない、病気しない、ゴルフを続けられればいいかな、そんなつもりで自分を鼓舞しながらやっていきたい連覇は出来ればいいんですけどね。頑張ります」
まだまだ田村の強さは続きそうな予感はある。関東グランドシニアに続き、来年の本選手権で連覇なるかに注目したい。
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