Championship Reports競技報告
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本選手権初出場の青島賢吾が6バーディ・1ボギー・1ダブルボギーの3アンダーパー68でホールアウトし、2位グループに1打差ながら単独首位発進を決めた。スタートの10番ホールで幸先よくバーディを奪った青島だが、13番(パー3)でティーショットをグリーン左奥に外してしまい、アプローチを寄せきれずダブルボギーを叩いてしまう。14番でバウンスバックを決めるも17番でボギーと前半はなかなか波に乗れない展開に見えた。しかし、ハーフターン後は一転。1番でこの日2つ目のバーディを決めると、5番から圧巻の3連続バーディで一気にリーダーズボードを駆け上がった。
高室池ゴルフ倶楽部は練習ラウンドで初めてプレーしたというが、そのときに「自分の武器は飛距離だと思っていますが、このコースはそれを活かすことができないと。その点で難しいところはあるのですが、ドライバーを抜いて新しく2番アイアンをセットに入れています」とセッティングを変更。続けて、「自分は幼いところがあるので、ドライバーを打ってはいけないホールで使ってしまったら、そこが敗因なると思って。逆にドライバーを抜いたからと言って、それが敗因になることはないのかなと。(ドライバーを)抜いてしまったほうが、リスクがないなと」とマネジメントに悩む可能性がある要素を排除して、勝利に一番近づくであろう選択をして、開幕を迎えた。
果たして、第1ラウンドはティーショットに3番ウッドと2番アイアンを使って周到な準備を結果につなげてみせた。6バーディも「グリーンを狙うショットは、ウェッジに距離でした。獲れるところで、しっかりとバーディを獲った感じです」と話し、「今日のようなアンラッキーはあると思いますが、うまく切り替えて予定通りのゲームプランで進めていければと思います。それができれば、結果はどうあれ、自分的には満足できるかな」と、納得の表情を見せた。
青島の特徴は300ヤードを誇るドライバーショットはもちろんのこと、冷静な自己分析に基づく明確な判断、先を見据える洞察力の高さにあるように感じる。この日、4ホール目でダブルボギーを叩いた場面を「このような素晴らしいグリーンに仕上げていただいた中で、ダブルボギーを叩いてしまうという状況は、選手全員に起こり得るだろうと思っていました。なので、このミスもうまく受け入れられたと思います」と、振り返る言葉にそれが垣間見える。
関東ミッドアマチュアゴルフ選手権では、大会3日目にアルバトロスを達成するなどスコアを伸ばして優勝の豊島豊を追い詰め逆転を狙っていたが、最終ラウンドが悪天候のためキャンセルとなり4打差の5位で本選手権の出場資格を得た青島。「関東ミッドアマで戦った方々もいらっしゃいますし、全国大会で再び戦えることも嬉しいです」と初々しさも見せるが、「この試合で優勝すれば、日本オープン出場という道も見えてくるので。それを考えるのは、まだ早いと思いますが、そういう機会を与えていただいていることはすごく嬉しいです」と、ナショナルオープンの舞台も見据える野心ものぞかせる。
台風の目となりそうな選手が出現した第1ラウンド。本年大会が群雄割拠の時代の到来を告げるのだろうか。
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