Championship Reports競技報告

稲葉は「関西で、特にここで勝てて本当に嬉しい」と喜びを噛みしめる

首位タイに4人がひしめく大混戦を制したのは、稲葉一馬だった。4人でただ一人バーディスタートを決めた稲葉は、5番(パー3)ボギーの直後にバーディ、さらに8番ボギーのあとにバーディを奪い返す2度のバウンスバックを決めて前半で1つスコアを伸ばし、塩月に1打差をつけて単独首位で後半のプレーに入った。

「前半でトップになりましたけど、意識はしていませんでした」という稲葉は10番も決めて連続バーディ。その後11番ボギー、12番(パー5)でバウンスバックとボギーが先行してもすぐに取り返す粘りのプレーで首位の座を固めていた。しかし、後を追う塩月も10番でスコアを伸ばし追いすがると、稲葉が15番でボギーを叩き、両者が首位タイに。「このあたりから(スコアを)意識し始めました。残り3ホールも攻めすぎないように」と考えていたが、続く16番で3パットのミスを喫し連続ボギー。塩月もボギーで順位に変動はなく迎えた17番で塩月がボギーを叩いて、ついに稲葉が単独首位に立ち最終ホールを迎え、パーで凌いだ稲葉が優勝杯を手にすることになった。

「この3日間、安全なマネジメントを意識してプレーしていました。最後もプラン通りに上り傾斜のパッティングを残して、強く入って3パットだけはしないように」と最後まで自分のマネジメントを守りきっての勝利。加えて、地元関西での初タイトル獲得に、仲間からウォーターシャワーの祝福を受け「皆さんに水をかけていただいて嬉しさを実感しました。このコースには本当にお世話になっていますし、知り尽くしているゴルフ場なので、ミッドアマの開催が決まった時から思いは強かったので、勝ちきれてよかった。やっとタイトルを獲れましたね」と、これまであと一歩で逃してきた優勝という結果を手に入れて、万感の表情を見せた。

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