村の盛り上がりは、直接国体運営に結びつく。ゴルフに興味を持ってくれた村民たちは、進んでボランティアに参加してくれる。前出の松浦氏(西原村)は、「今回の国体運営に関しては、先ほどお話ししたゴルフ大会の参加者を含め、多くの村民がボランティアとして参加します」と語る。
開催3村のボランティアの業務には、熊本市内〜会場間のバス送迎や競技補助のほか、清掃や特産品の紹介など実に様々。9月10日には前夜祭も予定しており、保育園児や小・中学生約600名が出演するアトラクションも行う。さらに、開催コースの周辺を、開催時期に合わせて花々で飾るという施策。株植えから水やり、手入れ、そして開花を開催にあわせるように世話するのもボランティアの仕事である。
「花の栽培など、全てをボランティアの人々が主体的に行っています。私たち開催村のすべきことは、いかに選手の皆さんにやる気を出してもらえるか、その場を設定することです。競技的にはもちろんですが、最終的に『熊本国体に参加して良かった、楽しかった』と選手の皆さんが思ってくだされば、開催した意味があるというものです。都会にはない、3村ならではの温かいもてなしをし、人々の心を豊かにしたいと思います」というのは、熊本県国体推進局競技式典課競技運営班参事の平田浩一氏である。
このようにゴルフが国体の正式競技になったことで、ゴルフを通じての活動が、開催地を中心に活発化してきたことは間違いない。そして、来年以降、今回の熊本のようなゴルフ活性化の気運が毎年日本のあちらこちらでわき上がることだろう。JGAとしては、この動きをさらに活性化させ、ゴルフの底辺の拡大に向けて、全国的な活動を押し進めていきたいと思う。 |