権は前日、高山(愛知学院大3年)と首位に並んだ時、先の日本アマチュア選手権で味わった惨めな思いは2度としたくない、と心に誓ったという。今年龍ヶ崎CCで行われた日本アマ選手権に権は上位入賞を夢見て出場したが、無念の予選落ち。スコアは76・79。そればかりではない。この時、優勝したのは韓国の後輩、李東桓(17歳)だった。また、マッチプレー進出をかけたプレーオフでは、同大学の選手のキャディを務めさせられた。権にとってはいまだ経験したことのない屈辱だったろう。
『あの思いはもう沢山です』とはき棄てるようにいう。だから、この日の最終ラウンドに学生ゴルフのすべてをかけて臨んだ。持ち前の長打力が爆発し、終盤、緊張からくるミスが出たが崩れることなく、最終18番ホールでバーディを取り、先行する吉田泰典(甲南大4年)に278に追いつきプレーオフとなった。
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