残る中年の星・田村はエキストラ2ホールを消化して、昼食を摂るとあわただしく準決勝へ。マッチの相手は金庚康。ディフェンディングチャンピオンの李を1回戦で破っている韓国の星である。2日に渡って20ホールを2回もこなしている田村に疲労が襲ったのか、アウトはパットミスで2ダウンを早々と喫してしまう。インに移って10番では金のバーディで3ダウン。13番でのボギーでついに5ダウン。14番パー5がついに金のアップドーミーとなった。S字に曲がるフェアウェイの先にあるグリーン右手前に背の高い松があり、田村の第3打がスタイミーになりかけた。それでもなんとか3オンしたが7㍍を残す。先に打った金はピン手前の4㍍と絶好な位置。田村のパットがカップを逸れたのを見て、金は冷静に沈めて5-4で、決勝進出を決めた。「練習量の不足を週2回の筋トレで補ってますから、ここまでやれたと思います。まだまだ自分なりのゴルフの課題を科せられたと考えるしかありません。こんな粘るだけのゴルフだけど、まだアマとしてやれる自信になりました。この敗戦は、今後の私の人生に活きるはずだと思います。これまでもそうして来ましたから」と言う田村。アマチュアとしてほとんどのタイトルを獲っているが、この日本アマだけがない。喉から手が出るほど欲しいはずだが、16回連続出場で最高のベスト4進出を噛み締める顔だった。これで、社会人アマはすべて姿を消し、明日の決勝は韓国の金と日本の永野。それも18歳ハイティーン同志の戦いとなった。昨年の大会、韓国の李と伊藤涼太が対戦したのと同じパターンが出現したわけだ。
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