結論を先にいえば、AONの揃い踏みの中で、カットを免れたのは尾崎将司ただ一人だった。
インスタートの”アーカイブ・グループ”(懐かしき三人組)は昨日、総入場者3,161人のほとんどを引き連れて歩いたが、2日目もギャラリーのお目当てはこのグループ。しかし、青木は77(アウト36・イン41)を叩き、通算10オーバーパー。中嶋はこの日も復調せず、78(アウト39・イン39)で通算18オーバーパーという散々な結果だった。「攻めていってるからショットは良いんだけど、パットが昨日の18番(3パットのダブルギー)からおかしくなっちゃって、いっぱいボギーが出たよ」と青木は悔しさを堪えながらも、すべてが終
わったときはサッパリした表情を見せた。親友のトップアマチュア、故・中部銀次郎が廣野GCのメンバーだったことから、遺品のネーム入りバッグタッグをお守りにした彼にしてみれば、「推薦で広野に出してもらって、この結果では悔しい」が本音だろう。
寄せワンの決まらない3ボギーで迎えた問題の18 番、またしてもダブルボギーを叩いたからだ。それも、”100ヤード以内、世界一”といわれた寄せの名手が3番ウッドでグリーン前のハロー(窪地)を転がし上げる作戦に失敗。ややダフったので、ボールが傾斜を逆戻りしたのだ。こんなハローがあるため砲台グリーンになる廣野のグリーン攻略は多彩なアプローチ技術が必要だが、名手・青木でも難攻不落だったのだ。「アメリカではよくやるフェアウェーウッドでのアプローチ、ここでは初めてやりました」とは専属キャディの横山大輔さん。
一方、尾崎のプレー内容はフラストレーションが貯まるもので、「前半のインでもっと入れるべきチャンスがあったが、嫌いなラインだったりで獲れなかった」とパットの不調が後半のアウト3ボギーを生んでしまったらしい。しかし、昨日イーグルをモノにした最終9番では右の林から脱出した後の第3打をピン左2メートルにつけ、この日唯一の、きれいなバーディーでフィニッシュした。
58歳の尾崎が明日以降、ロングヒッターの川岸良兼やステディなS.コンラン、D.スメイルなどの外国人勢にどこまで迫るかが期待される。
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