伊藤慎吾とともに首位タイでスタートした原敏之は、1番(374ヤード・パー4)で左ラフから90ヤードのセカンドショットをサンドウェッジで1.5メートルにつけ、幸先良くバーディー。しかし、2番(382ヤード・パー4)のティーショットを右に曲げボギーを叩き、その後はパープレーで前半を終えた。
後半に入ると、12番(442ヤード・パー4)で再びドライバーショットを右に曲げ、この日2つ目のボギー。この時点で、同組でプレーしていた大堀裕次郎とは1打差に。
「今日は、首位タイスタートのプレッシャーもなく、1番でバーディースタートを取れて、気持ちも乗ってプレーしていました。ただパットの調子があまり
良くなくて…。12番でボギーを打ったときには、正直焦りました」と胸の内を明かした。その動揺から回復しないまま迎えた13番(379ヤード・パー4)では、不安材料のパッティングで痛恨のミスを犯して連続ボギーとしてしまい、ついに大堀に並ばれてしまった。しかし、その後は冷静さを取り戻し、3ホールをパーでしのぎ、17番(356ヤード・パー4)でこの日2つ目のボギーを叩いたものの、最終18番(472ヤード・パー4)で185ヤードのセカンドショットを5番アイアンでピン3メートルにつけてバーディーフィニッシュ。この日2オーバーパーとスコアを落としたが、2位の岡部大将に2打差をつけての逃げ切り優勝を果たした。
日本ジュニア2度目の出場で優勝の栄冠を勝ち取った原だが、その顔に笑みは浮かばなかった。その理由を、「今年は地区ジュニアで優勝してから日本ジュニアまで、ずっとアンダーパーのプレーをしてきた。ゴルフの調子は良かったのに、今日のラウンドでオーバーパーを打ってしまったから」と話す。「今日はティーショットを曲げた2ホールでボギーを打ってしまった。もっとショットの安定性を高めたいし、パットも練習していきたい。
来月の中四国オープンに出場するので、その試合でも上位に入れるように」とその視線は更なる高みを見つめている。現状に満足しない原の更なる飛躍に期待したい。
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