スコアをぐんぐん伸ばした前日と打って変わって重苦しい展開。秋の強い日差しにコースが乾きグリーンが固くなったのだ。中嶋は11アンダーパーで迎えた15番で手痛いボギーを喫した。打ち下ろしのパー4。果敢にドライバーで打ち、残りは75ヤード。グリーンは目の前の会心のショット。しかし、サンドウェッジのセカンドショットはグリーン奥にこぼれ、アプローチもよらなかった。「昨日、一昨日と比べ、グリーンが固くなっていた。セカンドショットを攻めさせてもらえないと警戒はしていたのに、やってしまった」と悔やんだ。
固くてとまりにくいのをわかっていながら、攻めてしまった反動は大きかった。アプローチは迷いに迷った後、ウェ
ッジでチップインバーディー狙い。しかし、1.5メートルもオーバーし、パットも入らずボギーとなった。
2番、8番、12番とパー5を確実にバーディーとした。短いパットを外すボギーが3つあったが、スコアをどうにか守った。7番でセカンドショットが親指ほどの大きさの小石の上にのっていたという。「そのとき、今日は厳しい日になりそう」という予感はあったが、流れは変えられなかった。
2連覇がかかる大事な試合だ。もう一つの公式戦である日本プロシニア選手権も勝った今季、伝統の公式戦2勝の偉業もかかる。「団子レース。優勝は、最後まで我慢した選手のものだよ。相手は関係ない。最後まで自分のゴルフをした選手が、ね」と言うと「うん」自分に言い聞かせるように気合いを入れた。
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