スタート直後には、降雨。正午前に雨が止むと、午後からは強風が選手を苦しめた第1ラウンド。雨脚が強かった9組目でスタートした辻京子(宝塚)が6オーバーパー77で単独首位に立った。辻は、1番(340ヤード・パー4)でボギースタートを切ったが、続く2番(125ヤード・パー3)は7番アイアンで放ったティショットを2メートルにつけ、バーディーとした。7番(338ヤード・パー4)のティショットで右OBのミスを犯し、ダブルボギーとすると、8番(155ヤード・パー3)、9番(330ヤード・パー4)も連続ボギーを叩き、4オーバーパー39でハーフターン。後半は、12番(144ヤード・パー3)、13番(344ヤード
・パー4)、14番(487ヤード・パー5)で3連続ボギーとしてスコアを崩すかと思われた。しかし、15番(402ヤード・パー5)で残り135ヤードの3打目が辻の単独首位を決定づけた。強烈な逆風の中で番手選択に迷った辻が手にしたクラブは4番ウッド。このショットが70cmにつくスパーショットで後半初バーディーを奪った。16番(160ヤード・パー3)こそ、ボギーとしたが、フォローとなる17番(457ヤード・パー5)でバーディーを取り返し、38でホールアウト。この日3バーディー・7ボギー・1ダブルボギーの77、6オーバーパーで2位タイの林恵子(総武)、阪本知子(レイク浜松)、加藤理刈(伊豆大仁)に1打差をつけた。
辻の所属は、本選手権の舞台となっている宝塚ゴルフ倶楽部。1996年に同倶楽部入会すると、2000年の女子倶楽部チャンピオンを獲得。2004年からは3年連続で同チャンピオンを手中に収めている実力者。「所属倶楽部が会場なのは、自分にメリットはあると思う。メンバーの仲間も応援してくれますからと笑顔を見せた。しかし、「プレーし慣れているコースだからこそ、打ってはいけない場所など隅々まで知ってしまっている」ことが、プレッシャーにもなっている。明日は、女子シニア2回目の出場で2002年大会(ブリヂストン)の福井和子以来大会史上2人目の所属倶楽部優勝がかかった最終ラウンド。「ディフェンディングチャンピオンの林さんをはじめ、強豪がいます。明日も天候が崩れてくれれば、地元の利を活かせると思います」と周囲の期待を胸に勝負をかける。
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