手応えは充分だった。スタート直後の2番(125ヤード・パー3)で増田京子(筑波)がティショットに選択したクラブは7番アイアン。放たれた球は、ピン手前にオンすると、そのままカップに吸い込まれた。増田にとって「生涯初めて」のホールインワンが吉報を呼び込むかと思われた。上位選手が強風に苦しむ中で、前半を2オーバーパーにまとめた増田は、後半、10番から3連続ボギーを叩いたものの、粘りのゴルフで77でホールアウト。通算18オーバーパーで、最終組でプレーを続ける林恵子に並んだ。林も堅実なゴルフで同スコアでホールアウトして、勝負はプレーオフに持ち込まれた。その1ホール目の10番(139ヤード・パー3)。「朝
のホールインワンの感触が手に残っていた」7番アイアンでのティショットは、増田の思いとは裏腹にグリーン手前のバンカー。このホールをボギーとした増田は、惜敗した。「自分は飛距離が出ないので、無理をしないゴルフが身上。最後まで、それを守ったことがこのスコアに繋がったと思う」と満足げに話すが、「プレーオフの時には、気持ちが入っていなかったかもしれない」と悔しさも滲ませた。宝塚ゴルフ倶楽部は、初めて女子アマでベスト10入りした増田にとって思い出のコース。その思い出にもう一つ素晴らしいページを刻みたかったところだが、あと一歩及ばなかった。
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