正確なショットと粘りのプレーが身上の藤田は、2002年大会で日本アマ初優勝を果たし、一躍トップアマチュアの仲間入りを果たした。優勝以降も飛距離は出ないながらも堅実なゴルフで、常に上位に食い込み続けている。本大会では、第1ラウンドで91位タイと大きく出遅れたが、第2ラウンドで4アンダーパーをマークし、30位タイに順位を上げ、マッチプレー進出者を決めるプレーオフに残った。7人中3人がマッチプレーに勝ち進むプレーオフでは、1ホール目の10番で、見事にバーディーを決め、しぶとくベスト32入りを果たした。そして迎えた1回戦。対戦相手は、ナショナルチームメンバーの永野竜太郎。藤田とは対照的に飛距離を武器と
する永野との争いは、3番で藤田が先行したものの、8番で追いつかれると、9、10番と3連続でホールを失い、2and1で永野に屈した。「このコースセッティングでは、飛距離の出ない自分には厳しい。その中でも、マッチプレーに進出できて、永野選手を追い詰めたのだから、充分です」と、負けて悔い無しのすっきりした表情で、会場を後にした。
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