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競技報告
【社会人がひとりのベスト8】
第3日 競技報告:西澤 忠 写真:Gary Kobayashi
田村尚之
1・2回戦を行ったこの日、ベスト8進出者の顔ぶれを見ると、高校生がひとり、大学生が6人、社会人がひとりという構成だった。高校生とは関東アマチャンピオンの薗田峻輔(杉並学院高校3年)で、大学生は東北福祉大の渡邉優登(3年)、小林伸太郎(3年)、永野竜太郎(1年)、和田健太郎(3年)という4人の軍団に加えて、日大2年の伊藤勇気、早稲田大1年の前田男で、そんな17歳から20歳までのヤング層に対して、ただひとり社会人として気を吐いたのが43歳の田村尚之(賀茂CC)だった。

田村といえば36歳の井関剛義(交野CC)とともにナショナルチームのリーダー的存在で、過去日本アマに17回出場のベテラン選手。
井関剛義
特に05、06年と2年連続してベスト4に進出しているだけに、今度こそ悲願の日本アマのタイトルを手にしたいところだろう。

この日の1回戦、やはり東北福祉大1年の柴田健太郎(名倉CC)を1アップの辛勝で下すと、2回戦も日大1年の中西直人(新宝塚CC)とエキストラホールまでもつれる展開だった。その1番ホール(483ヤード・パー5)で、中西がティーショットを左に曲げ、木がスタイミーになるのを見た田村がフェアウェイ・キープの末にバーディーを獲って決着をつけたのだった。

「しかし、苦しいゲーム。中西君もチップイン・バーディが2回あって、素晴らしいゴルフだった」と敗者の若者を称えることも忘れない。
「ベスト4まで行った過去2回の準決勝の相手が韓国ナショナルチームの大学生だったから、日本の大学生には負けていないことになります。私のゴルフは1打ごとに集中して、自分の世界をつくるように努めるスタイルなので、“タムラ・ワールド”などと呼ばれていますが、ただ精一杯に自分のゴルフをしているだけです。相手の若い選手が焦ったり、自分を失う場合が多いのかも」と自分の“若手キラー”的なプレー・スタイルを分析する。

しかし、田村の強さを身近に知り、「尊敬する存在です」と公言して憚らない井関剛義が2回戦で前田男に2and1で敗れたので、準決勝での中年対決が実現しなかった。というのも昨年大会の2回戦で対決したふたりのゲームが白熱した内容で、18番最終グリーン上でバーディーを決めた田村が井関の気持ちを思いやって涙ぐむ一幕があったのだ。
「もう一度、田村さんと戦いたかったのですが、今日はショットがバラバラで自分のゴルフが出来ませんでした。1995年から毎年出場しているのに、途中で挫折する自分が情けない」と巨体に汗をにじませて語る井関だったが、身内の不幸な出来事が心の片隅にあったのかもしれない。昨年12月に父・眞欣氏(神戸親和女子大教授)を心筋梗塞で亡くなっていたことをうつむいて話したからである。

第3日目の選手インタビュー(動画)は、<こちらから>
第3日目のフォトギャラリーは、<こちらから>


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