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[本選競技]
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【石川遼が日本ジュニア制覇】 |
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9番でイーグルを獲った。18番はダブルボギーだった。石川が魅せた。その挑戦、波乱にみちた18ホールは見事だった。同じ最終組でプレーする大槻に1打差に追い上げられた9番パー5。グリーン左手前、ピンまで30ヤードのアプローチは打ち上げ。石川はサンドウェッジで高く上げると、球は測ったようにカップに消えた。大歓声。15歳8ヶ月で優勝した、マンシングウェアカップ。あの17番バンカーからのバーディーショットと同じるつぼにギャラリーに引き込んだ。さらに見せ場は2位に4打差で迎えた18番だ。なんと、空振りの大ミスを演じた。ティショットは左林へ、杉の木の根元に止まった球を叩き出そうと試みたら、バックスイングが幹
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にあたり打ったのはラフの草だけ。改めて打ち直し5オン、1パットのダブルボギー。5ストロークあったリードがなかったら大変なことになっていた。「9番は、入るとは言い切れないが、入ってもおかしくなかった。そう言って良いくらいイメージしたとおりにボールが上がった。うまく打てた。落ちて転がって入るのが見えた。ギャラリーの歓声を遠くに感じた。うれしかった」
「18番は木の根元なんで左打ちかなという状況。そこら辺のラフでいいやとやった。空振りとは驚き…めちゃくちゃあせった」充実と反省のインタビューはテレビ、新聞雑誌のプレスで盛り上がった。
「自分で予想したことが起こった一日。良いプレーもあったし、珍プレーもあった。すごく良い経験をできた」これぞ一人舞台。自作自演の遼劇場。「霞ヶ関という舞台、ジュニアゴルフの原点でジュニアのレベルの高さを見ていただけたと思う。プロトーナメントと違う熱気があったと自信をもっていえる」石川は思い切り胸を張った。プロの試合に勝ち人生が変わった。期待に押しつぶされそうになりながら、必死に戦った。迫力あるゴルフは苦しい世界だからこそ、できたのかもしれない。気合いが、エネルギーとなった。体が自然と動きイメージがほとばしった。新しい自分を発見して石川自身、驚いていた。
10番、アプローチをパターのトゥ、先の部分で打ちパーをセーブした。米ツアーで見たシーンが、これまでラウンドでやったこともなかったことを、躊躇なくトライさせたのだ。「試合で初。練習ラウンドでもやってないことをやっちゃいました」応援の父・勝美さんが「タイガーの真似でしょう」と驚いたが、石川は「遊び心でしょう」と言った。そうした決断、実行する自分をそう表現するしかないのだろう。
この日6番、12番でティショットをスプーンで打った。「今朝、決めました。ドライバーですべてのショットを打つ。未熟だから挑戦しなければならないとやっている。自信がないから刻むのは嫌です。でも、ふたつのあのホールは狭くてミスの確率があまりにも高いので、刻みました」
「パット数は25。ドライバーにこだわり、力に頼るゴルフに見えるが、アプローチそして最終ラウンドはパットの巧さをみせた。攻略、戦略、想像の世界。どれをとっても非凡というしかない。これまで私の見た中で最もすごいプレーヤーです」男子ナショナルチーム委員会委員の石井保行さんは語る。ジュニア育成委員会は今春、チーム・ジャパン・ジュニアを発足させたが、2年前から有望な中学生を発掘、強化してきた。その一環として強化部員1人に選手1人を担当制で徹底強化するマンツーマン制をとった。石井さんは石川とコンビを組む。「良い選手に育つはず。石川を世界に通用させるんです」石井さんの言葉に力がこもってバックアップ体制もできた。石川は思う存分、石川自身を表現すればいい。次は30日からフジサンケイクラシック(山梨・富士桜)。プロの挑戦を受ける。
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