亀井美博(東北福祉大2年)は、リベンジを期している。昨年の日本学生では第1ラウンドで66、第2ラウンドで67をマークし、あわや初優勝かと思われたが終盤に失速。9位タイと順位を落として、日本学生優勝のチャンスを逃してしまった。そして、迎えた本年。第1ラウンドを1アンダーパーで終えた亀井は、2度のピンチを最小限のロスでおさえ、今日のラウンドで持ち前の爆発力をいかんなく発揮した。昨日、距離感が合わずに苦しんだパットを、急遽入れ替えたことが功を奏する。10番スタートの亀井は、1メートルを決めてバーディー発進。続く11番では、残り70ヤードの2打目をサンドウェッジで1メートルにつけ、連続バーディーを奪う。16番では5メートル。後半の2番では6メートルと順調にスコアを伸ばす。最初のピンチは4番パー4。ドライバーを左に曲げ、2打目はさらに左の林に打ち込むミス。ようやく4オンして1パットのボギーでしのいだ。8番では、あわやチップインイーグルかと思わせる絶妙のアプローチで楽々バーディーを奪い、迎えた最終9番ホール。ここでこの日最大のピンチが亀井を襲った。ドライバーショットをハザード手前のバンカーに打ち込んだ亀井は、2打目で7番アイアンを手にする。「打った瞬間、グリーンオンしたとホッとしたのに…」球は、無情にもグリーンを大きくオーバー。奥のOBギリギリの上り傾斜で止まった。この結果に納得がいかない亀井がふとヤード標示を確かめると、2打目の残り距離は150ヤードではなく、100ヤード。「暑さのせいか、うっかりミスをしてしまった。グリーン奥のOBに打ち込まないで、助かりました」と胸をなで下ろす。しかし、3打目のアプローチは左足下がりの難しいライ。このショットを1.5メートルにつけた亀井は、根性でパーをセーブした。「今年こそ、上位に入りたい。最後まで優勝争いをして、絶対に昨年の成績を上回りたい」という強い気持ちが幸運も引き寄せたのか。「最終ホールのパーは本当に大きい。明日以降のスコアに効いてくると思う」
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