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競技報告
【中道洋平が逆転優勝を果たす】
第4日 競技報告:JGA 写真:JGA
首位と1打差2位スタートの中道洋平(東北福祉大4年)が、小池一平(山梨学院大4年)を逆転し初優勝を飾った。

中道は、スタートの1番パー5で3打目を2メートルにつけてバーディーチャンスを迎えるが、このパットを外してしまう。「調子は悪くなかった」という中道の言葉通り、前半は再三スコアを伸ばすチャンスがあったが、ことごとくパットが決まらない。首位を走る小池とは、スタート時点より1ストローク離されて後半に入った。10番以降も堅実なプレーで首位を守る小池に対し、中道も12番でこの日初となる3メートルのバーディーパットを決めて、小池に追いすがる。13番で小池がボギーを叩き、1ストローク差で迎えた14
番。小池が思わぬミスでダブルボギーを叩いたのに対し、中道が145ヤードの2打目を8番アイアンで3メートルにつけ、バーディーを奪い、ついに小池を逆転。1ストロークをめぐる攻防は、最終18番で決着をみる。

中道は、パーセーブを目指し、ティショットで2番アイアンを手にする。「このクラブなら、ミスしてもバンカーの手前に落ちるだろう」とショットを打ったが、この球が予想に反し、バンカーまで届いてしまう。中道の2打目は、ピン方向は正面の木がスタイミーになり、グリーンの手前には池。1打差の小池は、ティショットをフェアウェー真ん中に打っているだけに、中道は難しい選択を迫られた。「ピン方向を狙ってミスをすれば、小池に追いつかれる。パーセーブするには、まずグリーンオンが第一条件」と考えた中道は、木の右からインテンショナルフックでグリーンセンターを狙った。バンカーから放たれた球は、乾いた打球音とともに綺麗な放物線を描いて、中道の狙い通りグリーンセンターに乗った。バーディーパットは12メートル。一方の小池は、ピン右奥10メートルにオン。先に打った中道のパットがホール手前1.5メートルとなったのに対して、小池が80センチにつけて、中道にプレッシャーをかける。外せばプレーオフに持ち込まれる微妙な距離のパットを残した中道だが、「プレーオフのことは考えなかった。外れたら、それまで」と、意外にも気持ちは落ち着いていた。慎重にラインを読んだ中道が打ったパットは、「打った瞬間、読み通りのラインに球を打ち出せた」完璧なもので、小池との熱闘に終止符を打った。「前半からチャンスは多かった。なかなかパットが決まらなくて…焦りはなかったけど、正直イライラしていました」と語る。

今年の東北アマでは、チーム・ジャパン・ジュニアメンバーの古田幸希と優勝争いを演じ、古田を逆転して戴冠。「注目されている選手だったし、中学生には負けられないというプレッシャーの中で逆転優勝できたことは、自信になった」と話す。全国大会では、優勝経験がない中道が、学生最後の年に手にしたビッグタイトル。日本学生優勝の権利で、夢の日本オープンへの切符も手にした。「この試合で勝てた実感もない。ましてや、日本オープンに出場できるなんて、試合が終わってから気がつきました。プロが出場する試合で本選で戦うのは、日本オープンが初めて。どんな雰囲気なのか、味わいたい」

長崎日大高校から強豪の東北福祉大に進学して4年目。同期の池田勇太の影に隠れがちだった中道が檜舞台に躍り出るチャンスを掴んだ。切れ味鋭いアイアンショットがタフなセッティングの日本オープンで、どこまで通用するのか。楽しみだ。

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