火曜日のプロアマ大会まで絶不調だった諸見里しのぶが、試合前日の練習ラウンドでコースに立ってみると、「あら、クラブがよく振れるじゃない!」と本人が驚くほどだったという。先週のミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープンを背筋・股関節痛のため9ホールで途中棄権。週末の3連休を療養に当てたのが良かった。「北海道へ来て、登別温泉で2日間、みっちり温泉療養し、スキーの専門トレーナーに2時間半ほどマッサージをお願いしました。体調が戻ったら、ショットも良くなったので、今日はフェアウェイを外したのが4ホールだけ。2打目をフェアウェイから打てるので、楽な展開でした」と表情も明るい。
午後スタートの1番ホールか
ら4メートルについたバーディーで発進すると、7番でもサンドウェッジのショットが5メートルにつくバーディ。アウトはノー・ボギーの34。インに折り返して、11番で、「お先に!」の30センチを外す初ボギーがあったが、12、14番の3メートル以内のパットを入れて、すべての選手が“難関のフィニッシング・ホール”という18番を迎えた。緩やかに登るフェアウェイが右に曲がり、グリーン手前120ヤード付近に右から張り出す樹木がハザードになる。ここでも第3打をピンに絡ませ4メートルにつけたが、スライスラインを惜しくも外し、3アンダーパー69で2位タイの5人グループに入る結果だった。首位タイスタートとはならなかったものの、本人はショット復活がよほど嬉しいらしく、プレスインタビューは舌好調。「この日本女子オープンは私にとってプロデビュー戦だった。思い出のあるゲームで、いいスタートを切れたのだから、残り3ラウンドもしっかりプレーに集中して、頑張ります」と言い切った。2005年大会(戸塚)で5位に入り、いきなりシード権を確保したのだ。
そして、昨年は1勝したものの賞金ランクは16試合で14位。今年はここまで勝利なしで秋を迎え、現在の賞金ランク10位(3,887万円)。「私自身のノルマ達成(年間1億円)のためにも頑張ります!」とスピーチを締めくくった。
諸見里にとって、日本女子オープンは2004年にローアマチュアも獲得しているし、昨年の大会は8位なので、“今年こそ”の思いは人一倍強いかもしれない。「突然、体調回復、ショットも復活」の今週の彼女に注目だろう。
|