2007年度(第17回)日本シニアオープンゴルフ選手権競技は25日(木)、熊本県のくまもと中央カントリークラブで第1ラウンドが行われる。その前日の24日、大会3連覇を狙う中嶋常幸、同じく3年連続でローアマチュア獲得を目指す﨑山俊紀、本選手権初出場の湯原信光らが、練習ラウンドを行った。
大会3連覇を狙う中嶋は、INコースの9ホールのみのプレーにとどめ、明日からの本選に向けて、体調維持に努めた。昨年は、室田淳との死闘を制し大会連覇を果たした後、レギュラーツアーも制し、“中年の星”と呼ばれた中嶋だが、今年はこれまでのところ未勝利。その原因は、長年に渡って、中嶋を苦しめている背筋痛によるもの。し
かし、大一番を前に「体調は、もう大丈夫。上手く調整できている」と前向きな言葉が聞かれるまで回復してきた。8月末にはくまもと中央CCで行われたメディア・デーに参加。
「このコースは距離は短いが、ラフに色々な芝種が混じっていて、難易度を高めている」と評していた中嶋。この日は、ラフに加え「グリーンは、アンジュレーションがきつく難しい」グリーンの難しさも口にした。「好スコアを出すためには、いかに易しいパッティングラインにつけられるか。セカンドショットの正確性が鍵。そのために、ティショットで正確にフェアウェイを捉えるように気をつけないと」と、ショットメイクの重要性を強く語った。「大会3連覇は、実力伯仲で、誰が勝つかわからないけど、精一杯プレーして、チャンスがあればよい。天候にもよるけれど、10アンダーパーから12アンダーパー」が必要と感じている。1日3アンダーパーが優勝への最低条件と目論んで、72ホールの闘いに挑む。
一方、﨑山は18ホールをプレー。これまでに2ラウンドをこなし、前人未到の3年連続ローアマチュアに着々と準備を進めている。「以前、熊本県内のコースの試合に出場した経験がある。その時のイメージを持ってここに来たが、本格的なチャンピオンコースで本当に難しい」と顔をゆがめる。﨑山を苦しめているのは、コースの難しさだけではない。「最近、肩痛に悩んでいてゴルフの調子も良くない。
シニアになって、五十肩になったのかな」と自嘲気味に笑う。そのため、この試合には普段使用しているアイアンではなく、カーボンシャフトを装着したものを用意した。右手、右肘にも痛みがあり、ドライバーもシャフトの硬さが異なるクラブを2本用意して、「今日の練習ラウンドで柔らかめのシャフトのドライバーに決めた」と、第1ラウンドを前に、準備は怠らない。周囲からは、3年連続のローアマチュアの話題を振られ応援も受けているが、「相当なプレッシャーですよ」と話す。肩痛に加え右手、右肘の痛みと満身創痍な状態だが、「調子も良くないし、体調も決して万全とは言えない。それでも、いまできる最善の方法を尽くして、納得できるゴルフをしたい」と力強く意気込みを語った。
|