正午の時点で秋晴れの気温が26.4度、南東の風4㍍という発表だったが、午後12時13分スタートの室田淳がアウトで4バーディーを奪取する頃には風が強まり、木々の葉が音を立て、ピンフラッグが揺れるほどだった。1番(パー5)の第3打、47ヤードのアプローチを50センチにつけるスタートダッシュが「気分良くプレー出来ました」というキッカケだった。後半の10番(パー5)もフォローの風なので、第2打をグリーン奥に外したが、またも50センチに寄せるバーディーのスタート。この時点で、第1ラウンド首位の座を確定したといっていい。「アウト・インのスタートホールがパー5で、両方をバーディーで発進出来たのが、ラッキーで
した」と試合を振り返った。
「目標スコアを設定してプレーするタイプではないのですが、今日のスコアは嬉しい。ビッグゲームで最高のスタートを切れたし、ゲーム内容にも満足。あとは最終ラウンドに優勝争いが出来る位置にいたいと思います」という。
レギュラーツアーとシニアのゲームを掛け持ちで活躍する室田にとって、今シーズンの成績には今のところまったく満足していない。シニアツアーこそ賞金レースの2位にいるものの、レギュラーツアーではパッとしない結果だから。13試合でベスト10が2回だけ、賞金ランク48位と昨年ほどには稼げていないからだ。
しかし、プロ入り初優勝が91年ブリジストン阿蘇オープン(阿蘇GC赤水コース)だったので、熊本での大会は縁起が良いと自己暗示をかけているらしい。「副賞として貰った赤牛1頭は焼肉にして食べました」と冗談で締めくくった。
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