「よーいドン!の出だし2ホールがパー5ホール。そこでバーディースタートを切ると波に乗れる」と首位に立った室田淳は第1ラウンドに語ったものだが、2日目のラウンドではアウト・インの出だし2ホールがバーディーとイーグル!この試合、初のボギーが14番であったものの1イーグル・3バーディーの68をマーク、トータル10アンダーパーと2桁アンダーの世界に単独飛行となった。
「後半1番のイーグルはドライバーに5番ウッドで226ヤードをピン手前2メートルについたもの。10番のバーディーはセカンドでガードバンカー。そこから2メートルに寄ったおかげです」とあっさり説明する。4ホールあるパー5の内、3ホールで4
アンダーパーの荒稼ぎなのだから、室田本人がもっと小躍りして喜んで良いのでは?と思われるものだが、笑顔ながらクールな表情なのだ。「2日間で10アンダーパーは出来すぎですが、貯金はいくらあってもいいのです。もともと1日のラウンドで目標スコアを設定してプレーするタイプではありません。明日も貯金のことを忘れて、イチから出直すつもりでやるだけです」と一期一会のラウンドスタイルを貫く方針らしい。
15番グリーンで左ラフから115ヤードのセカンドが30センチにピタリと寄った時だった。隣ホールの18番ティインググラウンドにいた3組前の青木功がそれを目撃。「そんなに寄せて、トップ独走か?あんまり走るなよ!」と声をかけた。「ゴルフに対する姿勢に尊敬の念を寄せている人ですから、30センチに寄せたのに5センチです!とジェスチャーで教えました」と笑った。
第2ラウンドでの最小スコアの記録は1995年(第5回)大会、青木功の12アンダーパーにつぐ記録。初優勝を目指す室田にとっては、4連勝した青木に一歩でも追いつきたい心境に違いない。
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