関西女子選手権を5度制し、1982年には日本女子アマチャンピオンにも輝いた日本を代表するトッププレーヤーの小林弘実が本選手権初出場。注目の第1ラウンドは、1バーディー・5ボギーの76でホールアウト。首位と3打差の2位タイと初出場初優勝に向けて好位置につけた。小林は、スタート直後の2、3番と1メートルのパーパットを外し連続ボギーとする嫌な流れとなったが、5番で4メートルを沈めてバーディーを奪う。これで落ち着いたのか、その後はショットが安定して15番までパーを積み重ねた。しかし、このままのスコアをキープするかと思われた16番でボギーを叩くと、17番で3パット、18番ではフェアウェイからの2打目を池に打ち込むミス。残り115ヤードの4打目をアプローチウェッジで2メートルにつけ、なんとかボギーでホールアウトした。上がり3ホール連続ボギーには、「スタミナが切れました」と自嘲気味に笑う。
このコースは1999年の日本女子アマで経験済みだが、「グリーンが読みきれていない。芝目が強いのか、タッチが合わなくて…」と、頭をひねる。ショットは好調なだけに、明日の課題はパッティング。小林は昨年の日本女子アマで30回連続出場を果たしたが、最近は、ゴルフに集中できる環境ではなく、「久しぶりに試合に出場できることが楽しい」と声を弾ませる。パッティングに活路を見出し、久しぶりのタイトルを手中に収めれば、「試合の楽しさ」とともに、これまで小林を支えてくれてきた父親にも大きなプレゼントにもなる。小林にとっても、この試合は負けられない。
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