小池とともに1打差の2位タイにつけた佐藤和夫と藤本佳則は、「明日は新たな気持ちで・・・」と、奇しくも同じコメントを残した。
佐藤和夫は、先月にクラークカントリークラブでの練習ラウンドを終えてこの日に臨んだ。練習ラウンドの時は晴天。それが一転、大事な第1ラウンドは霧雨と強風の悪コンディションに「まったくの想定外だった」と苦笑いを見せる。それでも、スタート前には、「この状況は仕方が無い。無理をしないプレーを」心がけたのが、出だしの1番のバーディースタートに繋がった。2、5番で3パットのボギーを叩くものの、8番で3メートル、9番では130ヤードのセカンドショットを8番アイアンで30センチに。続
く10番も2メートルを沈めて3連続バーディーで一気にスコアを縮めた。その後も15番で4メートル、16番こそこの日3度目の3パットでボギーとしたが、17番で5メートルを沈めて、6バーディー・3ボギーの69でホールアウト。「今日は3パットが3度ありましたが、パットに救われた1日です」と、笑顔を見せた佐藤。17歳の時に野球からゴルフに転向し、日本アマは2005年大会以来2度目の出場。初出場の時には、32人目を決めるプレーオフに残ったが、惜しくも敗れてマッチプレー進出を逃した。それだけに、「今年こそは」という思いは強いが、「今日はミスしたショットが打ちやすい場所に出ていたり、ラッキーな面が多かった。明日は、また1から出直すつもりで・・・」と、悲願達成をもくろむ。
もう一人の2位タイ、藤本も「明日は、1からスタートする気持ちで」と言葉を残した。前半、強風の中でのプレーとなった藤本は、チャンスにつけながらもパットを決めきれず、16番でボギーが先行するもどかしい展開に。流れが変わったのは、ハーフターン直後の1番。6番アイアンを手にした207ヤードの2打目はフォローの風もあり、狙い通りに2オン。藤本は1.5メートルのイーグルパットを慎重に沈めた。この後は、2ホールでボギーを叩いたものの、2番で2.5メートル、5番30センチ、8番で2メートル、9番で30センチの4バーディー。後半だけで4ストロークスコアを伸ばして順位を上げた。「前半は、悪コンディションもあって、とりあえずパーセーブすることを考えていた。1番でイーグルをとれた事が大きい」と今日のプレーに納得の表情。しかし、藤本は、新たなスタートと気持ちを切り替えて、練習場に足を向けた。
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