3番で7メートル、5番4メートルのバーディーパットを入れた宮里はティーショットが冴え完全復活を思わせた。だが、インに入り10番、セカンドを奥ラフ、1メートルのパーパットを外すボギーで暗雲が垂れこめた。11番でセカンドショットを再び奥ラフ、「悪い流れだな」コーチの父親、優さんの厳しい表情の目の前で見事なアプローチでチップイン、懸念を吹き飛ばしたものの続く12番パー3で思わぬミスが飛び出した。
7アイアンのティーショットはバンカー手前のラフ。左足下がりのアプローチはピンが手前にあったことも手伝ってボールが上がらず3オン、2パットのダブルボギー。一気に“貯金”を吐きだした。
「グリーンがどんどん堅くなってボールが止まらない。ピンが手前だったので7アイアンでしっかり打ったが、風も読みきれてなかった。クラブ選択のミス」唇を噛んだ。
米ツアーでシード権は維持したが、目指す優勝を果たせなかった今季。先の日本プロ選手権に次いで日本での2戦目。決意するものがある。06年以来、遠ざかっている“勝つ味”を思い起こそうと今大会、2年ぶりの出場なのだ。
「家で10日間、じっくり感覚をとぎすますことに専念した、いい結果につなげたいですね」と大会前。沖縄で調整し3週間ぶりの実戦。しかし、アウトで2アンダーと伸ばしながらダブルボギーのあとさらに2つボギーがきて2オーバー。厳しい現実は続いている。
「前半、あれだけいいゴルフができた。パッティングもいいし前向きにいける、グリーンが硬くなっているけれどがんばります」
無風、快晴のコースは時間の経過につれ乾燥し一転、難コースへと変わった。今後も厳しい状況は募るばかり。宮里の我慢が試される、試練のラウンドはみものだ。
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