ゆるい右ドッグホールの1番ホール(パー4)、ティーショットを左のラフに入れた上田桃子。セカンドは左の高い林越しに打つ必要があった。この日のホール・ロケーションが手前から26ヤード、左エッジから5ヤードと左端に設定されていたので、スタイミーになるからだ。上田のセカンドショットはボールの落ち際に枝に当たり、グリーン前のバンカーに入る。そこから、寄らず・入らずという不覚のボギー発進だったのだ。
試合後の上田が「昨日と違って、ティーショットが左へ左へと行くので、ショックでした」というように、スタート直後から2連続のボギーを叩いたので、暗い顔つきでプレーを続ける上田だった。
しかし、ジッと“我慢の子”で耐えた彼女を幸運の女神は見捨てない。7番ホール(153ヤード・パー3)のティーショットを7番アイアンで打つと、白球がカップに当たってすべり込んだのだ!「プロ入り以来初のエース。それも大事な試合で・・。気持ちが晴れました」と幸運のホールインワンを喜んだ。
それでも、アウトコースを1イーグル・3ボギー。トータル4オーバーと下位低迷なのだった。
「スタート前の練習パッティンググリーンで、“これだ!”というヒントを掴んだのです。しかし、そうなったらショットの方が乱れるのですから、ゴルフは難しい。フェアウェーをキープしたのは4~5回でしたから」と悩みを打ち明けるが、インコースは2バーディ・1ボギーで締め、この日のラウンドをイーブンの72で、トータル3オーバーパーは、横峯さくらと並んで9位タイである。
「明日こそショットとパットが噛み合うように祈りながら、爆発スコアを出せるように頑張ります」と“このまま終われない!”と米ツアー帰りの意地とプライドを覗かせた。
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