午後3時12分から雷の中断が1時間30分。プレー中止のサイレンが鳴った時点では陽も差していたが、直後に猛烈な雨。最終組でラウンドしていた若林舞衣子はその時、16番ホール(パー4)のティーショットを打ち終わっていた。そこまで、4番ホールで右林に打ったボールが跳ね返るラッキーがあって、唯一のバーディ。後は8番ホールから13番ホールまでの6ホールで5ボギーという惨憺たるスコアだった。その上、中断直前の15番ホール(パー4)では、ティーショットが右の林、しかも松の木に乗るというアクシデント。ロストボールとしてティに戻り、打ち直しのダブルボギーというオマケまでついた。
プレー再開後も、連続ボギーがあり
、この日最悪の80、3日間トータル7オーバーパー22位タイでプレーを終了した。
「本当をいえば、試合前からショットの調子が悪かったので、プレー中も不安で仕方なかったのです。地元なので応援してくれるギャラリーが多く、不安を抱えながらも昨日まで懸命にやりましたが、今日は一気に悪い面が吹き出した感じです。地元の皆さんの応援に応えられなかったのが悔しい」とは試合後の感想。
グリーンを降りた若林をテレビや新聞メディアが取り囲んで苦衷の胸の裡を聴くのだが、嫌な顔ひとつ見せないで答える彼女に、プロ入り2年目のしたたかさが見えた。この時、時間は午後5時35分。松林に囲まれた練習グリーンは目を凝らせばやっとカップが見えるほど真っ暗な中にある。メディアから解放された若林はそこへキャディーとともに向かい、すぐにパット練習を始めたくらいなのだから。
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